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オーダースーツのヨシムラ

03.08.27
業界も大変です
今朝、新聞の経済面に目をやるとトレンザ 民事再生法申請という記事が目に飛び込んできました。
こんな記事に慣れっこの毎日ですが、さすがにこれには目が覚めました。
トレンザといえば、その昔は三幸衣料としてアメリカンジャケット(これが今のポールスミスで名高いジョイックスです)を子会社として傘下に従え、業界では最大手のひとつでした。

かつては文字通りの親子の関係で、売り上げも問題にならなかったのですが、ジョイックスがポールスミスで急成長するのと相反し、トレンザは得意とする高級既製服の売り上げが低迷を続け、事ここに至ったようです。
ヒッキーフリーマン』『オースチンリード』や『ランバン』など国産としてはトップクラスの品質を誇り、主にデパートを納入先として業界のリード役としての役割を果たしていたトレンザの事態は、なんともはやという暗澹たる気分になります。

消息通の話では、まだまだキナ臭いメーカーもとの事で、この先トレンザもどうなるかはわかりませんが、東北アジア製の安価なスーツに押され、優秀な技術を誇ったメーカーが次々と姿を消してゆくのは単に負け組と色分けしてしまうにはあまりにも残念です。

03.08.18
ようやく夏が・・・
天神祭り・盆踊り・高校野球・花火大会ときてお盆も過ぎ、例年ならヒグラシが鳴きトンボが舞うこの頃になってようやく、夏本番が大阪にもやって来ました。
今から暑くなって残暑が9月末迄は、我々 糸ヘン業界にとっても最悪のシーズンパターンです。
いっそのこと冷夏が続き、秋の訪れが早いほうが業界にとってはありがたく、入道雲の青空を眺めては腕組みため息のご同業も多いようです。
ただ、お陰様で当社にとっては夏も順調に過ぎ、秋の立ち上がりも例年通りのようで、早速今日も秋物がサンプル出荷前にも関わらず、新規のお客様ご来店の上お買い上げとなりました。
ただ、サンプルは只今汗をかきかきの作業で製作を致しておりますので、ご予約のお客様もう少々お待ちください。

最悪といえば.....我がタイガースも最悪のパターンに陥りつつあります。
負けて負けて勝っての懐かしいフレーズは、ここ20年来のお決まりだけに、それはそれで慣れっこになり、勝ちっ放しの先月よりこちらの方がより心に馴染むというのがタイガースのファン心理というモノ。
おそらくボロボロよれよれクタクタで優勝へたどり着くというパターンになりそうな予感で、それでこそ優勝の美酒もおいしいと、負け惜しみ半分での応援です。

03.08.10
骨休みになったかな
お盆は当社も5連休ですが、一足早く私は夏休みで羽を伸ばしてきました。
毎年の家族旅行ですが子供も大きくなると、親との旅行はつきあいの心境の様子。
それでも何とかなだめて、車へ押し込み一路高速を西へ。
相変わらずの名神の渋滞をやっとの思いで通り抜け、3時間かけたどり着いたのは山陽路の名所倉敷です。
昔ながらの白壁の家並と柳が続く川縁を散策し、定番の大原美術館で目の保養と、日頃の仕事も忘れゆったりとした時間でした。

また、倉敷といえば忘れてはならないのが、糸へん業界ではつとに名高いクラボウこと倉敷紡績が創業された地です。
かつての本社工場の跡地は今やアイビースクエアと名を変え、お洒落なホテルやショッピングスポットとして倉敷の名所になり、多くの観光客で賑わっていました。
未だに朽ち果てない明治に建てられた赤レンガの建物は、産業の黎明期における文字通りの花形産業であった誇りを感じさせると共に、そこで働いた工員達の息吹きさえ今に感じられ、短い時間でしたが貴重な体験をすることができました。
また、JR倉敷駅裏の元クラボウ敷地も今やチボリ公園と名を変えテーマパークとして地域の振興にお役立ちと、業界の先人は今なお偉大です。
そんなこんなで、骨休みで行ったつもりの倉敷で尻をたたかれた思いで帰ってきました。

03.08.04
浮き世の風は
この度、残念ながら...」で始まる手紙は、得意先でありライバルでもあるL社からの、洋服部門より撤退のご案内です。
読めば、今を去ること26年前の創業以来と、文字通りの高度成長と共に歩んでこられたのですが、先行きの見えないこの不況で、親会社も見込みのない部門への投資をあきらめた為、単体で生き延びることもできずと、無念の思いが文面にあふれています。

顔見知りの従業員の人たちは、同業他社にひとまず引き取られ、店舗は看板の書き換え...ということで済みそうですがイバラの道には違いありません。

別段今のご時世では珍しくもない話ですが、やはり知古の人たちが当事者というのは複雑な思いがします。
もちろん、当社とて決して人ごとではなく、それなりに厳しい部門もあり、いつまでも今のままでとは誰も考えませんが、かってはそれなりに会社の屋台骨を支えた部門が凋落してゆくのは、世の習いや時流とはいえ、一抹の寂しさがあります。

03.07.28
通勤ご苦労様です
大阪の花火大会も今や真っ盛りですが、花火大会と共に夏の風物詩といえば、アブラゼミの大合唱はもっともおなじみの風物詩ですね。
今年は長梅雨となり一向に聞けなかったのですが、今日初めて近所の靫公園から一斉にうるさいばかりの大合唱が聞けました。
ひょっとすると、今年はこのまま大合唱は無しで、セミがバタバタと落ちてゆくのかなと思っていた矢先でしたので、『おぉ、元気でやっとるがな』と変な一安心。
方やこの涼しさは私のようなスーツ着用の通勤族にとってありがたい。
商売柄どんなに暑くてもスーツというか上着もビシッと決めての通勤は、やはり普通の真夏には堪えるものがあります。
元々汗はかかないのが私の取り柄と、生まれながらのこの商売向きの体質を自負していますが、やはりそこは人の子、Tシャツとショートパンツにサンダル履きでダラッと過ごした休みの次の月曜日のスーツは、正直商売とはいえチト辛い。

しかし、近頃は冷房のせいか?はたまたそれなりのお仕事か?この季節にスーツ着用 の方を多く見かけます。
私は商売ですが、仕事上やむを得ずの皆様本当にご苦労様です。
あと2ヶ月余り何とか頑張っていただいてスーツの需要喚起にご協力いただくよう、業界を代表してお願いと着用の御礼申し上げます。

03.07.24
汗は頭の中で
当社は7月のセールも終わり世間的には大阪も天神祭りも終わりと、春夏商戦もひとまずやまを越え一段落です。
かってはニッパチと呼ばれ、2月と8月が一番ヒマな月でしたが、今や2月は売り上げも結構大きくなり、残すところの今月末から8月のお盆くらいまでが、当社では唯一の閑散期です。

そこで、のんびりと日頃の忙しさを補う日々をと考えるのは人情ですが、そうは問屋が卸まへん。
お客さんのご注文は少なくとも、来る秋冬への仕込み作業で裏方の予定はビッシリ、通常時とさほど変わらぬ仕事量にかたわらの藤本と共にフーとため息ばかり。
おりしも今月から我がNET部隊へスタッフがトレードと、増員にも関わらず仕事は減らずの毎日です。

その忙しい最中、暇を見つけて新しい縫製工場を探しての外回りに出かけました。
この不況で国内の工場も閉鎖や海外移転と状況も流動的で、常にアンテナだけはピンと張り、『よいモノだけをより安く』のモットーを守るのは人並み以上の努力なくしてはと、自分に言い聞かせつつ(カッコイイ)体質がら汗はかきませんが、ない知恵を絞る毎日です。

03.07.26
天日干し
この写真なんだか分かりますか?
食通というか年輩の方ならピンとくるかもしれませんね。
今や即席の素に取って代わられた感のある、かつおぶしの天日干しをされているところです。

当社の周辺は前にもご紹介しましたが、かっては海産物を取り扱う商家の多いところで、ご近所育ちの私も子供の頃、昆布問屋の倉庫で遊んだ記憶があるほどです。
時は移り、今や商家の多くはマンションに変わり、かっての面影はほとんどありませんが、そんな中でも数軒は今だにのれんを守り、問屋として料亭などに商いをされているようです。
地元大阪育ちの当社の社員さえ、この辺りがかってうつぼと呼びます)と言う名称が示す通り、またご近所に江戸堀や京町堀というように掘り割りで区切られた界隈があり、海産物の取引が盛んな海への出入り口であったこと等、初耳と言う人が殆どです。

別に知らなくても済む話ですが、たまのこういう光景を見て、在りし日の賑わいを思い浮かべるのも知識があればこそ。
例え勤務先であろうと、ご縁のある土地の由来を知るのも教養のひとつと、年寄りくさいイヤミですが長梅雨に覗いた晴れ間で見つけたひとコマは、イロイロと思わせてくれました。

03.07.01
靴ズレ
靴ズレと言っても新しい靴を履いてのイタタ...のアレではありません。
年に2.3回スーツをお仕立てしたあとのお客様より「パンツの裾(踵部分)から生地がはみ出しているのは何故か?」とのご質問をいただきます。
はみ出しているのはパンツの裾の裏側に細長く当ててある布の事で、目的は靴(踵)に直接生地が当たり擦れて生地を傷めるのを防ぐためです。
画像はズボンの裾をひっくり返した状態で撮ったものですが、をご覧頂くと分かるのですが、よくよく見ると靴の踵があたる部分(画像左側の指の部分)だけ補強のため1.2ミリ程外に出し、それ以外の部分(画像右側の指)は通常に内側に縫いつけるところなど、なかなかの職人テクです。
くれぐれも、いい加減なお仕立てとは違いますので、どうぞご安心下さい。