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オーダースーツのヨシムラ

04.12.29
仕事納め
業界の一部で盛り上がっていたドラマ『オーダーメイド』もめでたく終了。
当社とは業種は同じでもやや業態の違うテーラーさんを舞台に物語は展開されていましたが、あまり取り上げられる事の少ない故興味を引いたようで、お客さまからも見てますよと声を寄せていただきました。
ストーリーや設定はワンパターンでイマイチでしたが、なんにしてもテーラー屋さんが題材として取り上げられたのは我々にとっては大正解。
少しは苦労もわかっていただけたかな?と思います。
次はもう少しシリアスなドラマにしていただけたらとはNHKさんへの私の希望です。(「仕立屋は見た!」なんちゃってたりして)

ところで、ようやく今年も押し詰まり健康でなんとか無事に仕事納めを迎えることができました。
年を取ると1年が早いとはよく言われる言葉ですが、その通りアッと言う間の一年でした。
来年こそは漢字の「福」「幸」に代表されるような年にならぬものかと思いますが、果たしてどうなりますやら。
毎年の事ですが、振り返ると「あぁすれば良かった、こうすれば良かった」とやれなかった事ばかりで反省ばかりが先に立ちます。
凡人ゆえ悩みは尽きませんが、来年こそ胸を張って自慢出来る1年になるよう頑張りたいと思いますので、皆様も良いお年をお迎えられますように。
また、来る年も変わらぬご贔屓をどうぞよろしくお願い致します。

04.12.24
クリスマス
今年もいよいよ押し詰まってきましたが、気温のせいか年の瀬ムードは今ひとつ。
ただそれはオヤジの感想か、若い人達は年に一度のクリスマスにはそれなりの特別な思いもあるようで、当社でも若手は退社後のお目当てめがけ足ばやに帰ってゆきます。
その背中に向かい、仕事は?と野暮な上司ズラは今や我が身が欄外となり果てたヒガミですか。

それはさておき、地元大阪では連日新聞紙上をにぎわすのは大阪市の職員への異常な厚遇ぶりです。
ヤミ手当などがやり玉に上がっていますが、その一環として取り上げられているのがスーツの支給です。
報道によりますと、それは制服と称し2~3年に一回スーツが公費で支給されているとの事のようで、オーダーで採寸し、かつ色も選べるとのようです。
全職員2万数千名対象のようで、対する業者からみればかなりの商い額です。
早速、仕事がてら知り合いに聞いてみると実態は想像以上で、ここでご披露するには差し障りもありますが、納税者としては忸怩たる思いにかられます。
モノがスーツだけに商売柄ことさら敏感になりましたが、一時が万事のようで役人天国丸出しの様子。
追々是正されてゆくのでしょうが、年の暮れを迎えてまた新たな鬱陶しいニュースとなりました。

さて、今夜の我が家は恒例のケーキに加えアイスクリームも用意しましたので、ささやかながらたらふく食べてひと時は煩わしい事は忘れたいと思います。

04.12.15
忘年会
通勤電車の車内で隣の紳士が、やおら着ていたコートを脱ぎ始めました。
つくしんぼうもはや芽を出したとか、冬にもかかわらず季節はずれの話題も多いこのごろですが、それでも年の瀬は否応なしにやってきます。
となると恒例の忘年会シーズン、巷に酔っぱらいが溢れるシーズンとなりました。
『思えばついこの間忘年会したばかりなのに、、、』と月日の経つのは早いもの、今年の会場はご近所にオープンした和風の料理屋さんです。
ご存知のようにバブル華やかなりし頃と違い、今はいずれもお値打ち価格でのご提供がトレンドです。
ただお店の方に聞くと、それでもかつてのように会社ごとの忘年会は規模も縮小傾向にあり厳しい状況には変わらないようで、料理の品揃え一つにも苦労が偲ばれるようです。

それはさておき、今回も当社は総勢打ち揃いニギヤカに日頃のうっぷん晴らし?とばかり盛り上がりました。
一次会は無事終了、勢いがついたメンバーはそのまま二次会へとなだれ込み、色々とありましたが、日付の変わらぬうちに無事帰宅した模様。
こちとらはいつものパターンで少しの酒で酩酊気分、近頃は物騒でオヤジ狩りに遭わぬ内とばかり早めに帰宅を心掛け。
『また来年も気持ちの良くお酒が飲めるかなぁ』と帰宅の途中見上げると、夜空は満点の星空です。
「星に願いを」とは有名な映画の挿入歌ですが、思わず来年もよろしくと願いを掛けたい気分でした。

04.12.07
暖冬で。。。
たまに冷たい風が吹き抜ける日があるものの、今年もやっぱり暖冬傾向のようですね。
例年12月の第1週の土日はこの業界のかき入れ時で、今でこそさほど言われなくなりましたが、かつてはボーナスサンデーと呼ばれ年間での大きな山場の1つとして熱気に溢れていました。
ただ、カード支払いが多くなるにつれ、早めに買って支払いはボーナス払いでとの傾向も一般的になり、今や12月の風物詩のお歳暮さえ早めの受注とくれば、かつての第1週の賑わいは望むべくもありません。

おまけにそこへ暖冬と来れば、秋冬商戦の主役ともいえるコートがさっぱりです。
一般的にコートは値ガサが張るのと接客が楽なことから売れる売れないとで大きな差になります。
当社はコートの比重がさほど高くないため、素材次第の所があり天候に左右される事なく売れ行きも順調ですが、早くから売り上げを想定し作り込んでいる既製品はそうはゆきません。
コート商戦は本来12月の第1週で決まるといっても過言ではなく、第1週に雪でも降ろうものならそのシーズンのコート商戦はほぼ安泰と言っても差し支えないくらいです。
その業界注目の第1週がこの程度の気温では、関係者の嘆きグチもいかばかりかと思います。
このままでは早めの冬物処分は避けられませんので、願わくば今からでも寒風吹きすさぶ大寒波をと、天気図とにらめっこの日々が続く業界です。

04.11.30
オーダーメイド
NHK月曜ドラマシリーズ『オーダーメイド』を見ることができました。
ドラマは滅多に見ない私も、ついタイトルにつられチャンネルを合わせてみた次第です。
初回では多少のデフォルメはあるものの「紳士服コンクール」の有様など業界の内部事情も興味深く描かれていました。
これからどうドラマが発展するのか、期待してみたいと思います。
ただ二つばかり私なりに気になる点がありました。
ひとつは、腕の立つ職人は無口で頑固というワンパターンは古すぎます。
役者もそれを象徴するかのような長塚京三よりは、芝居は下手でも高田純次あたりのキャラクターを起用して欲しかったですね。
ふたつ目はドラマの中で、有名テーラーの2代目と遭遇するシーンで、2代目がクルッと後ろを向くと着ているスーツの背中が見事にシワだらけ。
キャスティングにプロの方もアドバイザーとしておられるのに、なんたるお粗末。
あら探しをするつもりはありませんがつい気になったもので、特に後者は興ざめでした。

04.11.22
原産地問題
大手のセレクトショップで売られていたイタリア製のパンツがどうやら表示違いでイタリア製ではなかったと報道されていました。
これについては業界人なら誰しも、あぁ...やっぱり出たかと思うに違いありません。
かのイタリアも日本に於ける中国と同じで、近隣に旧共産圏諸国を抱え賃金も安く労働力を調達できる環境にあるため、ドンドンと生産現場はその旧共産圏諸国へとスタンスを移しています。
繊維縫製業もご多分に漏れず著名なブランドも、旧共産圏諸国へ進出し生産しているのは業界では公然の秘密と言われています。
その為、今回のようなイタリア製と表示してあるブランド品さえそうではないというのは、原産地表示の曖昧な部分が露呈されたに過ぎず、結構根が深い問題です。

ただ、ここで1つの問題は日本固有とでも言うべき、その商品の品質ではなく原産地表示が違うと言うところにスポットが当てられている所です。
つまり、おそらく我が国以外だとするとこれはさほど問題にならず、商品の実質的な価値さえあるならそれははそれでという話で終わるのではないかと言うことです。
それこそイタリア人に聞けば、肩をすくめて両手を広げ何か問題でも?というに違いありません。
イタリア製という表示自体がひとつのブランド化している我が国では、残念なことにモノよりブランドタグや表示タグが幅を利かす状態となっています。
それにつけ込み、ありもしないさもイタリア製のようなネームを付け、販売されているのが見受けられます。

また 雑誌などマスコミも、イタリア製は全て熟練したイタリア人の職人が作っているかのような幻想を与え、ハンガリーやブルガリアやあげくは遠く中国などで作られているにも関わらず、そこの所はほおかむりして消費者に正確な情報を流さないのはこちらも責任の一端は免れません。
もちろんこれは繊維製品だけに限らず、さる有名な欧米の陶磁器などは日本であらかた製作され、最後の焼き付けだけをその生産国で行うなど、例をあげれば枚挙のいとまも無いほど今や生産はグローバルになっています。

他人事ではありませんが、イタリア製というブランドだけでありがたがるのはここらでいい加減やめにして、品質本意でモノを語れる賢い消費者に我々も成長してゆきたいと思います。

04.11.17
ドラフト会議
毎年恒例のプロ野球ドラフト会議が行われました。
ここ数年の傾向のようですが、抽選もなく事前の根回し効果か、すんなりと決まったようですね。
かつては、有名選手に数球団が群がり最後は各球団で抽選と言うことも多かったようで、我々ファンとしても手に汗握りながらLIVEのTV中継を見守ったものでした。
その結果本人の意中の球団とは相反する結果となり、それが又世間の話題を呼んだものでした。
古くは田淵選手の阪神入りや、例の江川問題などスポーツから離れた形での耳目も集めたのも懐かしい思い出です。
そこへ行くと今年あたりは、楽天など新規球団もありそれなりの注目も集めましたがフタを明ければやっぱり予想通りという事で、平穏に一件落着の様子です。

しかしプロ野球の危機などと言われた一連の球団騒動ですが、やはり新聞の一面を飾れるのはプロ野球ならではのようですね。
サッカーも今や負けず劣らず盛んですが、新入団のニュースでここまでは話題を呼ばないようで、やはりここあたりは野球の底力というか根強い人気に支えられているようです。
我が阪神タイガースは15才の少年をドラフトし話題になっていますが、かつては中学卒で就職した人達も多かった事を思えば、あっそう〜程度の感想で、学歴も所詮就職の手段と思えば才能さえあれば中卒であろうがなんであろうが、関係ないですね。
ただ、そのまま順調に伸びるかどうか、ハタチ過ぎればただの人という言葉もありますので、単なる早熟で無いことをファンとしては願っています。

それはそうとライブドアの堀江さんようやくジャケットを着始めましたね、やっぱり寒くなってきたようです。
あのままTシャツでいくのかなとそんなイメージがありましたので、洋服業界としてはホッとしているところですか、そうでもないか。

ただ、大阪では高級とされる北新地のクラブでも近頃は上着無しのお客さまが増えているそうで、上着を預かって、オシボリを渡し、まずビールと言う流れにならないので、戸惑うとの声があると聞きました。
もちろん堀江さんがあの業界の全てとは限りませんが、Tシャツで記者会見の時代ですからカジュアル化の波は間違いなく押し寄せるだろうと思います。

04.11.12
洋服の記念日
恥ずかしながら今日11月12日が洋服記念日とは、当社レディース担当の藤本に教えられるこの年まで知りませんでした。
耳の日や目の日など有名ですが洋服の日とは、そんな日があったのモノですね。
洋服で飯を食っている身としては、チト恥ずかしいかな。

早速ネットで検索してみると、なるほどその由来などはわかりました。
明治の世になっての洋服うんぬんの太政官布告の日がそれに当たるとやらで、それなりの由緒もありそうです。
確かにそれまで日本の歴史に登場する洋服は、外国人が着ているモノと相場が決まっていたようで、時代劇で目にする洋服姿は、幕末の官軍の筒袖の軍服がようやくそれにあたるかと思えるくらいですね。
そういえば土方歳三の写真も洋服姿でしたっけ。
当然のことですが当時はオーダースーツ一本で、既製服などは軍服ぐらいしかなかったようです。

既製服といえば、今のようなサイズつまり男子の場合A体やB体という風にサイズが一定になったのは戦後の話で、当時の通産省の指導のもと基本的なサイズの統一を計り、どこで買っても同じサイズという消費者の利便性を計る為という目的で決められたそうです。
当時は今の大阪の谷町筋(相撲のタニマチで有名です)に制服や軍服を扱う業者が多く、その業者が終戦に伴い紳士既製服のメーカーへ転向していったのが、既製服業界のハシリと言われています。
(ついでですが、当社もその谷町筋のど真ん中に店を構え約100年余り生地を扱って今に至っています。)
その後の谷町筋は既製服化の波に乗り順調に発展を遂げ、特に百貨店を中心とする有名紳士服のメーカーは殆どと言っていいくらい、谷町筋を中心とする一帯に本社を構えるようになっていきました。

ただ、その谷町筋の既製服業界も不況の波に見まわれ今や中国製や北朝鮮製に押され、凋落の一途をたどってゆきます。
かつては百社余りが競い合い日本の紳士既製服業界の中心地として栄えていたものの、今やその数は数える程を残すのみとなって、たまに谷町筋を歩くとかってはあれほど見られた紳士服メーカーや糸へんメーカーのビルがマンションになっていたり、コンビニやIT関連の店舗が入っていたりと、見事に時代の流れを感じさせてくれます。

そんな良かった当時を知る一人としては、やっぱり切ない思いが先に立つ今の谷町筋です。