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オーダースーツのヨシムラ

10.04.28
銀座の某老舗屋さんへセールス
この日は三久服装の社長になって、セールスに行ってきました。
行った先は銀座で100年の某老舗洋品屋さん

何でもネクタイ等の小物洋品が中心なのですが、お客様のニーズにジャケット等アウターの需要もあり扱っているのですが、その中でも1ランク上の仕立てのジャケットが欲しいのだそうで、当社へお問い合わせが来たんです。

で、この日はご依頼頂いて仕立てた見本服を納品に行ってきました。
実のところ、この見本服の製作については色々と紆余曲折があって、そのお店の客層(ご年配、太めの方が多く、ゆったり好み)というニーズを聞いていたにもかかわらず一度ヨシムラ仕様若向け・細身、タイト好み)で納めてしまいダメ出しを受けてしまったこともありました。
でも、実情を工場長に話し、パターンを修正することでどうにか今日の納品に至ったのですが、、、
結果はというと、、、まずまずの感触でした。

ご注文そのものはオーダーという訳でなく、むしろ既製品的にSMLのサイズ展開なのですが、発注を前倒しで行い、三久の閑散期に合わせて仕立ると言うことで工賃的にもディスカウントした取引となりそうです。

工場も2・8月の閑散期は職人さんを抱えている以上仕事がないと困りますし、お店の方も前倒し発注でコストが下がるなら御の字という訳なのです。
正式発注がいつになるのか楽しみです。
オレ、最近、法人新規のセールスって多いな。。。
(玉岡さんも早く実績出してね♪ きゃー!日記帳でプレッシャーかけちゃった!!

10.04.26
巷で流行のニットジャケット
メンズファッションの中で今年注目されているアイテムの1つにニットジャケットが挙げられます。
それは文字通りニット(編み物)素材を使ったジャケットなのですが、伊ボリオリが昨年発表し人気に火を付けたため、今シーズンからアパレル各社がそれを取り入れています。
そしてその特徴としては、ニット素材なので“シワにならず” “軽くて” “伸びるので着やすい”ことが挙げられ、これが人気に火を付けました。

でも、こうやって人気が出ると猫も杓子もマネをするもの×××

私達のオーダー業界でも、廉価品のイージーオーダーを販売しているチェーン店も軒並み29,800円位でこのニットジャケットを販売しています。
そうなってくると、私はやはりあまのじゃくなんでしょうね、、、
ウチはやりたくないんです。
だって、どこでもやっている物ならもっと安い店で作れば良いじゃない。
ウチらしさがないじゃない。。。

そう思うと、工場が新しいパターンとしてニットジャケットをやります!!と言われてもそれに追随する気になれないのです。

ウチらしさってなんだろう!!
これって食わず嫌いなのかな?それとも偏屈なのか?
ニットジャケットの人気が出れば出るほどちょっと不安になってくるこの日の吉村でした。

でも、今夏の当社の目玉はやはり芯なし一枚仕立てです。
絶対こっちの方が高級感あるから・・・と毎日言い聞かせています。(^_^;)

10.04.25
出張マッサージ
出張マッサージと聞くと、何やらドキドキする人。
いやいや、そんなんじゃありません。さすがに商用サイトですから。。。

何のことかと言いますと、実はこの日(4/25)は日曜日でヨシムラのお店は営業していますが、ハンドメイドの工場である三久服装は、本来はお休みでした。
と・こ・ろ・が・・・
トラブルがあり三久はこの日全員が休日出勤することに!!
実はその原因を作ったのがヨシムラのスタッフ某
本来、さっさと縫製の指示書を作成し工場に依頼をすればよかったものを、担当者が後回しにしてしまったばかりに、納期が間に合わなくなり、ついには納期に間に合わせるため工場が休日出勤せざるを得なくなってしまったのです。
普通ならこんなこと、会社対会社のことですから、取引先のチョンボで休出なんてオカシイ事だと思います。

そこで、私としては職人さん達があまりに不憫だと思い、何かサプライズプレゼントをしてあげようということになったんです。
食べ物じゃ、つまらないし、、、お金は生々しすぎる。
何か気の利いたお詫びはない物かしら?と思った時、あるアイデアが浮かびました。

そうだ!!、自分が時々お願いしているマッサージ屋さんに出張マッサージしてもらおう!!

実は当社の貸しビルの一角に台湾マッサージのお店が入っていて、私は時々営業協力を兼ねて利用しているのですが、そこのお店にお願いすることにしました。

丁度、工場の職人さんは午後になると、仕事が終わった人から順にバラバラ上がります。
それだったら、仕事を上がった順に一人30分位マッサージすればイイ感じになるんじゃないかな?
・・・ということで、早速お願いしてみました。

すると、、、工場から“ありがとう!!”の声が♪
嬉しいものですね。気は心ですから。

あまりこういうことが頻発するのは会社としては良くないことですが、今回は特別ということで少し頑張ってみました。
マッサージ師のコウさん、30分×10名=6時間!!
ほぼ休みなく、本当にお疲れ様でした。助かりました!!

10.04.24
生体肝移植
生体肝移植が日本で出来るようになってもうどれ位経つのでしょうか?
私は医学的なことは分かりませんが、初めの頃は随分報道され、医療の技術的にも難しい手術なのではないかと推察しています。

話は変わりまして、この日、半年ぶりにあるお客様(私の後輩でFさん)がお越しになり春夏物のオーダーをされました。
私自身は直接担当はしていなかったのですが、後輩と言うこともあり途中からしゃしゃり出て話しに参加すると、どうもFさん、随分前のオーダーからお痩せになって『どうしたの?そんなに痩せて???』という状態でした。

そこで事情を尋ねると、なんと2月に生体肝移植のドナーをしたのだそうです。
あまり詳述すると個人情報にも関わるので止めておきますが、何でもお子さんに肝臓移植が必要だったそうで、親子と言うこともあり肝臓の?タイプが同じで移植可能だったのだそうです。

痩せたのは手術が直接原因と言うよりは、手術のためそれまでやや肥満気味(=脂肪肝気味)だった身体を絞らなくてダメだからという、悪い痩せ方ではなかったので安心しましたが、正直身近に生体肝移植をされた方がいなかっただけにスタッフ一同ビックリ仰天。
Fさんの英断やそれをサラッと語ってしまう所に“親の愛”と“器の大きさ”を感じてしまいました。

自分だったらどうするだろう・・・
もちろん親であれば自分の子供に肝臓を提供する覚悟ぐらいは出来ると思います。
でも、いざその本番になったら、、、お腹を十文字に開く訳ですからさすがに怖いと思いますね。

Fさんの言葉でカッコイイ!と思った言葉がありました。
それは、自分がドナーをしたことの意義について話されたときのこと。
「自分が死ぬ時に、俺の身体の一部は息子の身体の中で生きているんだ!と思えば格好良く死ねるじゃないですか・・・」という一言。

男やね〜、F君 (後輩のためなれなれしい発言はご容赦を。)

10.04.21
ご報告という件名でメールが来ました。
この日は休みだったので私が直接対応した訳ではないのですが、、、
この日北海道に住むある方(ご注文はなく当サイトをよくご覧になられている方)からこんな件名のメールが来ました。

??? なんだろ ???
と思ってメールを読むと、何でも某テーラーのホームページで当社の画像がそのまま使われているとのこと。
ご丁寧にURLもされていたので早速見ると、、、おぉっ!見慣れた画像があるじゃないですか!!
別にプロが撮った画像ではありませんから、一言言って頂ければお使い頂いても結構なのですが、そんな依頼一度も受けたことがないので、勝手にやられたんでしょうね。

文句の1つでも言うべきかな?とも思いましたが、大した画像でもないしここはオトナの対応ということで放っておくことにいたしました。

でも、笑ってしまうのが各種オプションの説明で、クラシコ仕様とかクラシコ2仕様とか書いてあるんですよ。説明も一言一句同じだし。
あの仕様はどうみても普通のイージーオーダーの工場では出来ないですからね、、、
受注したらどうするんでしょうか?

末尾にCOPYRIGHT(C)2008 **** TAILOR. ALL RIGHTS RESERVED.と書いてあったことが、寒々しく感じられました。
日本も中国もさして変わらないようです。

10.04.19
友愛の限界
久しぶりに政治的なことを書いてみたくなりました。(日記帳で自分の思想を押し付けるつもりはありません。)

最近、民主党の人気ががた落ちですが皆さんどうお考えでしょうか?
小沢氏の政治と金の問題、普天間問題、経済無策の問題etc色々あると思いますが、あまり政治的でないちょっと変わった視点で考えてみたいと思います。

私思うんです、、、
鳩山総理の「友愛」の心はあまりにも高い次元の考え方で、庶民・国民には理解できないんじゃないか?ということを。
つまり、友愛は確かに大切で、隣人を慮って何かの施しや社会貢献をするのは人間としては極めて高次元の事だと思います。
でも、今、日本は実は大変貧しくなってきているんです。
昔は世界第2位の経済国、でも今は見た目は上の下位の先進国。
でも、実態としては国の借金は国民一人当たり約7百万円。

20年前日本がバブルの時、米国は双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)に苦しんでいましたが、実はそれと殆ど変わらぬ状況が今の日本です。

それを見てくれだけ昔の佇まいで生活水準を変えずに無理をするから、実態はどんどん悪くなって、国民もそろそろその貧しさを実感したのがここ5〜6年のことではないでしょうか?

どんなに高等教育を受けたって、どんなに昔、裕福だったとしても、今を喰っていけなければどうにもならないのが人間です。

ハイチの地震の時、欧米メディアが家をなくして食料もない避難民(の黒人)が雑貨店から略奪しているシーンを撮影し、それが論争を巻き起こしていました。
「何故、略奪シーンで黒人を取るのか?」(黒人=悪と恣意的に情報を曲げるのは良くない
生きるか死ぬかの瀬戸際で、略奪=悪を語ることが出来るのか?
・・・といったことですが、私もその通りだと思いました。

この点、日本も同じなんですよね。。。
鳩山総理が本当に友愛を考えるなら、今のお金持ちから蓄財を預金封鎖でもして召し上げ、貧困者に再分配しなくてはいけないでしょう。
でも、そんなことをされたら日本の体制、いや資本主義そのものがおかしくなるからできない。(私も困ります!!)

鳩山総理の仰る「友愛の本質」ってそこまで奥が深いのではないでしょうか。

総論は賛成。でも各論になると反対 これは良くあることで、
人間は基本的には愚かで性悪で、自分の利益しか考えない人が殆どなのです。(もちろん自分も含めてですが、、、)

子供手当をやれば、やれ!そんなのじゃダメだ!虐待家庭の親に金をくれてやるのか?とか
扶養控除がなくなるのはメリット半減だ!とか、くだらないことばかりにメディアが注目するのを見ると、政治家に同情しますが、どこか国民の愚かさや心とお金の貧しさに即した判断をされた方が良いような気がしてなりません。

NHKの大河ドラマでは幕末の動乱期の坂本龍馬をやっていますが、国民の心が一致団結して1つの方向に進むようになれば良いですね。
(でも、その反動が第二次大戦ですから、つくづく人を導くのは大変だと思います。)

10.04.15
報道されないこと
先日タイで起きた反政府組織のデモ活動で日本人ジャーナリストがお亡くなりになりましたが、読者の皆さんはタイが今どんな状況か?
今回の暴動が何に起因しているか?ご存知でしょうか?

実のところ私はタイにはさほど詳しくないためタイへ赴任経験のある友人から聞いた話なのですが、今のデモ隊はアピシット首相率いる現政権に対して金持ち優遇を正すようなことを主張して、タクシン前首相を支持してデモをしているそうですが、実はそのデモ隊に参加している人達は何でも田舎の農民とかでタクシン派から日当○○バーツという形でお金を貰ってデモをしているのだそうです。

つまり平たく言えばタクシン派がデモの名を借りた政権争いだそうで、こんなことが(資金的に)出来るのは、タクシン氏が前政権時代にさんざん権益を意のままにして巨万の富の不正蓄財をしていたからだそうです。
脱線しますがタクシン氏はヨーロッパのどこぞのサッカーチームを所有しているとかで、このことからも前政権時代どれだけ巨利をむさぼったかが推測されます。

ですから、今回のデモは民主化とかそういった問題ではなく、単にお金持ちが政権を掌握し、自分の利益を追求しているだけの話だそうです。
う〜ん、、、ビックリです。

でも、タイは確か王政の国。
制度は分かりませんが、日本の天皇陛下みたいな国王がいれば、そこに求心力があるのでは?...とも思えます。

でも、ダメなんですって。現国王は80を過ぎ高齢で、一方で皇太子は少々ヤバイらしく(←詳細は詳しい方に聞いてください。)王族への求心力も低下しているんだそうです。

いずれにしてもいつの時代も損をするのは国民ですね。。。
こう思うと坂本龍馬ではありませんが、日本は明治維新以降体制が大きく変化する中でよくぞここまで国民が平等に機会が与えられる社会になったものだと思います。
(とはいっても明治大正はまだまだで、戦後になってようやくですが...)
知りもしないのにちょっと偉そうなことを書いてみました。

10.04.08
なんと250g?!
この日は玉岡氏が都内某百貨店へセールスに行っておりました。
何をセールスしていたか?というと、それは芯なし一枚仕立てのジャケットの売り込み。
そう!皆さんご存じの三久で新たに開発した芯なしのジャケット。
・・・ではなくて、それからアレンジした百貨店向け専用ジャケットのセールスなのです。
実のところ、この春三久で開発した芯なしジャケットは当社のお客様のようなファッション性に優れ、若く体型も良い方には適しているのですが、百貨店のお客様は年輩ということもあってそのままでは似合わないですし、求めているポイントも違うのです。
そこで、サイズ面ではトレンドをややデフォルメした高級芯なしジャケットを企画していたのです。
使用した生地は、お金持ち用に?シルク100%のジャケット地。
しかも!見本服の色目はピンク!!
ご存じの方も多いと思いますがシルクは光沢感や独特の触感があるのと共に、ウールより軽さで際だっています。
その軽い素材で芯地裏地のない一枚仕立てジャケットを作ったら、何と贅沢だろう!!そんな風に考えてやってみたのですが、この日仕上がった見本服を着てみてビックリ!!
凄まじいその軽さ
まるでシャツを羽織っているような感覚です。
試しに重さを量ってみると。。。なんと驚きの250g!!
葛利の4プライの生地は比較的目付がしっかりしているのでこれで作るとほぼ同じ仕立てで450g前後。
約半分の重さになっています!!

さてさて、百貨店では売れるかな?
私達の仕事は店頭でお客様にスーツを販売するだけではありません。
当店スタッフは、こんな仕事も頑張っています!

10.04.05
10AWゼニアのコレクションは・・・
春を感じられるようになったこの頃ですが、私共の世界では今の時期は秋冬物の仕入作業のピークを迎えます。
ようやく冬物シーズンが終わり在庫が減った!!と喜んでいるのもつかの間、もう次の仕入話です。
そこでこの日はインポート商品の中では主力となるゼニアの発注をしておりました。

当社で扱うゼニアのグレードは秋冬の場合、トラベラー、エレクタ、SHANG、トロフェオの大体4種ですが、昨シーズンの売れ行きを見ながらバランスを取って全体の枠を決め、その後個別商品の選定に入ります。
もちろん単独の商品の柄だけを見てしまうとサンプル帳としての全体バランスが崩れますから、色んな角度から商品選定をしてようやく仕入につながるのです。
そして、これは私の性格的な事も影響しておりますが、私はいつもSomething New、Something Specialを考えておりまして、それを今年のゼニアではミクロンスフィアーにスポットライトを当ててみました。
このミクロンスフィアー加工
私の知る限りでは従来ゼニアジャパン(正規代理店)を通さないとなかなか仕入れられない商品でした。
(当社は正規代理店を通さないからこの値段で出来るので自ずと当社では取り扱いが少なかったのですが、、、)
それがメーカー側と鋭意交渉することで、自分の好きな色柄の生地にミクロンスフィアー(加工)を施せるようになったのです!!
もちろん、追加費用は結構掛かりますし、1反単位の話ですから個別には出来ませんが、実はこれって結構凄いことなんですよ!!
かなり先の話となりますが今年の秋冬のゼニアミクロンスフィアーは期待できます!!
是非お楽しみに

10.04.04
そうだ!シャツのサイトを作ろう!!
当店はスーツの他、ビジネスシューズ、Yシャツなどの取り扱いもしていますが、実はシャツだけお客様にご自宅でじっくりご検討頂けるようなシステムが出来ていません。
それは、つまり生地サンプルのような形でお貸し出し出来る物がないからなのですが、実はそれには業界ならではの訳がありまして...
大抵のテーラーはどこでもそうなのですが、何故か?シャツのオーダーでは、生地は工場在庫の物を買い上げ、それを店頭展示・販売しているからなのです。

えっ?ヨシムラさんは生地屋だから自社の在庫じゃないの?
×××そういわれると胸が痛むのですが、実は当社もシャツ地だけは自社在庫ではありません。

でも(こんな言い方は変ですが、、、)シャツの反物数10反、それを在庫する資金がない訳でもちろんありません。
何故か?慣習なんです。

で、最近私その不思議に気付きました。
・・・と言うのも当社で扱っているシャツ地は8,000円、9,500円、12,500円の3種なんですが、一番高い12,500円の色柄が私としてはイマイチなのです。
何故イマイチかというと、どこか旬を過ぎたブランドばかりなんですよね。コレが・・・
例えば、セリーヌとかアクアスキュータムとか...
もっと、こう、イタリア物の良いシャツ地、そうそうトーマスメイソンとかカンクリーニアルビニ、そんなのが欲しいんですよ!!
だって、やっぱりゼニアやロロピアーナを求める人はそういうチョイスだってあるんじゃないかな、と。

そこで「思い立ったら吉日」ということで今日から生地探しの旅です。
トーマスメイソンとかアルビニ辺りだとセレクトだったら25,000円位かな?
だったら、ウチは18,000円位でやらなくちゃ!!
そんな感じで、ただ今検討中です。
仕立屋としてスーツの寸法をお預かりしているのにシャツを積極的にご提案できないのはちょっと片手落ちなのかな?
最近そう思っています。

10.04,02
芯なしジャケットのフィッティング
この日はSさんのフィッティングに立ち会いました。
最近、三久が決算ということもあり、仕事が忙しくなかなか店頭に出れなかったのですが、運良く時間が出来裁ち合うことが出来ました。
お客様はSさん。
芯なしジャケットですが敢えて仮縫いを入れてご注文頂いたコダワリの方
画像をご覧になって読者の皆さんから見て出来上がりはいかがでしょうか?
我ながらなかなか良い感じと思います。
日本人は胸が薄くボリューム感を出しにくいとはこの業界でよく言うこと(そのボリューム不足を芯地やフェルトなどでカバーするのですが、、、)ですが、それをよく芯地なしでここまでボリュームを出せる物だとつくづく三久の技術には恐れ入りました。
ご試着の後、Sさん大喜びでこれに合うシャツを買わなくちゃ!と言われていたのが印象的でした。
これから続々芯なしジャケットの出来上がりが来るかと思うと毎日楽しみです。

10.03.30
夜桜見物
東京でもようやく桜が開花し始めました。
ですが、何でも水曜日辺りに嵐が来そう、ということで桜が散ってしまってからでは遅い!と思いこの日は仕事帰りに千鳥が淵の夜桜見物に行ってきました。

状況としては、、、5分咲きといった所でしょうか、まだまだつぼみも残っていましたがお堀に覆い被さるように咲く夜の桜は何とも風情がありました。
ご存じの方も多いと思いますが千鳥が淵はお堀沿いにある細長い公園で、お堀の所にはボートなどもあって子供の頃からお花見にはよく行っていました。
でも最近は花粉症が酷く、この時期外出を控えていたので、今年は約5年ぶり位の千鳥が淵での花見でした。
で、何年か空けて来ると昔との違いが気になるものですが、この日私は2つのことが気になりました。

1つ目 確か地べたで宴会している人っていなかったっけ???
昔は、確かにゴザを敷いて宴会している人がいたと記憶しているのですが、全く見当たりません。
ひょっとして禁止になった?
純粋に花見をしようとする人にはかえって良いのかも知れません。ビールぐらいなら歩きながら飲めますし、、、

2つ目 時代の流れかLED照明が!
夜桜見物はやはり照明がないと暗くて分かりません。
で、区が気を利かせて照明を付けるのですが、今の時代なんでしょうね。
日中太陽光で発電し、夜はLEDで照明です。う〜ん、、、時代の流れか。
でも、頂けないのが1つ!!!
何と!LED照明の色がピンクなんですよ!!
確かに桜の花はよりピンクっぽく見えますが、見ればすぐ分かりますからちょっと興ざめです。

とはいえ、良い気分転換になりました。
これで改めて日中お花見に来て、子供とボートに乗ったら素敵ですね...

千代田区に会社のある方は身近に皇居があるのが当たり前ですが、皇居は日本でたった1つです。
素晴らしい公園があるのに、あまり利用する人が多くないのは残念です。
皆さんも千鳥が淵、北の丸公園、などなど是非新緑の季節にのんびり過ごしてみては如何でしょうか?

画像は私が子供の頃の千鳥が淵(多分)右が私です。(^_^;)
良いジャケット着てるでしょ!!

10.03.27
百貨店
この日はお客様の多い土曜日。
私の場合、週末出社の際は出来るだけお客様の接客に出るようにしているのですが、この日はTさんというお客様の仮縫いに立ち会っていました。
実は、このTさん以前当社の対応が悪く大変不愉快な思いをさせてしまい、私からお詫びをした経緯がある方なのですが、その後はきちんとした対応をしているためか(←当たり前のことですが)良い関係が築けている方でした。

それはさておき、そんなTさんとはこの日は仮縫中に、ハンドメイド工場(三久服装)の現状や10.03.13付の日記帳の内容(百貨店のオーダーが流れて当社に来た話、百貨店への批判)を話しておりました。
そして、暫くするとTさんがおもむろに『そういえば自分の身分を明かしていませんでしたね、、、』と言われ、初めてお名刺を頂きました。
なんとまさしくその百貨店の方。
直接は関係のない部署ですがドンズバでした。
  『ひゃ〜、、、ヘマこいた〜!!
. ..と思う反面、でも間違ったことは言っていないし、脚色もしていない。
私は、Tさんという人がお客様なのであり、百貨店ではない。
お世話になっているTさんに下手な言葉の飾りだてをする位なら本音で話すべき。
そこで敢えて、Tさんのお勤め先が分かった後も更にその時の顛末をお話しするようにいたしました。
するとTさんどこか思い当たる節があるのでしょう。複雑な面持ちをされました。

最近はJALにせよ、どこの百貨店にせよ、すぐ“早期勧奨退職退職だ!”“リストラだ!”とありますが、今回のことはどうやら正にそのことが原因のようでした。
つまりそこのお店でもリストラを行っている関係から突発的な従業員の退職があり、お客様への影響が少なからず出ているのです。
事実とはいえ、自分が思いつきで書いてしまったこの日記帳に人それぞれの人生があると思うと、反省のみならず何とも複雑な思いになってしまいました。

また、話は変わりますがこのTさん、百貨店の従業員なのにどうしてそこで買わないの?と思われませんか?
そのことを伺うと、当社で注文をされるのは自身の勉強なのだそうです。

Tさんのその直向きさを前に改めて自分自身の仕事について考えさせられたそんな一日でした。
Tさんのような従業員が増えればその百貨店は必ず復活すると思います。
私達も負けないよう専門店として自己研鑽しないといけませんね!!

10.03.25
最近考えていること...
中小企業経営で辛いところは、何か新しいことを発案・企画化・商品化するエネルギーが経営者しかない(=従業員が自らリーダーシップを取って企画を実行する力が不足する)ことが挙げられますが、正に当社もそれに近い状況で、私自身は当社の代表になってからずっと頭の痛い問題として悩んでいます。

何で、新しい事業の企画がボトムアップで出てこないのだろうか。。。
まぁ、それもそのはずこんなことが出来るパワーのある人間だったら中小企業に勤めず大企業に行くか、自分で起業する道を選ぶのでしょうが、私は従業員一人一人が自立して貰いたいという考えからいつもこのように思っています。

・・・と思っていたところ、最近少しずつ私の意を汲んでくれたのか、私以外が立案した企画が具体化されるようになってきました。

それは、1つは当社の生地屋のサイトのリニューアルであり、
もう一つはレディースサイトでの写真集の企画なのですが、こういったことが増えていくことは、大変嬉しいことであり、会社の将来を考えると有り難いことです。
でも、こうなってくると今度は別の心配事が生まれてきます。
それは・・・俺って、皆を引っ張るだけの仕事しているかな?ということ。
つまり、これまでは自分が未開のジャングルを開拓していくような意識でいましたが、気付くと他のスタッフも別のジャングルを開拓している。
自分の存在意義は何だろう?!
追われる者の立場というのはどこでもそうかと思いますが、情けないことに自分の保身考えている自分がそこにいました。

でも、これは悪いことではありませんね。
↑のような書き方はネガティブに捉えられてしまいますが、切磋琢磨というのはこういうことですから。
・・・という事で吉村は自分の立場を守るため?!ただ今、次の新天地を開拓すべく日夜努力しております。ホント?

10.03.24
タコ足
皆さん、“タコ足”って言葉ご存じですか?
これはタコ(蛸)は空腹になると自分の足を食べてしまうそうで、後先考えず行うことの悪い例えとして使われます。
(いきなり、話が飛びますが銀行員時代に運用益が出てもいないのにファンドから配当を出すことがありこれをタコ足配当と言ってました×××。)

・・・ということでタコ足というのは悪いことの例えですが、この日久しぶりに『タコ足だ!』と思わせるようなことがありました。
それは亀大臣の郵貯限度額引き上げ。
まともなメディアは批判していますが、これって郵便貯金で集めた金が国債で運用している限り、究極のタコ足になってしまうと思いますヨ。

今現在我が国は税収37兆円(その他収入を入れて48兆)に対し、支出は92兆円。
つまり、入ってくる税収の2倍以上のお金を使っている訳で、それがバランス出来るのは借金(=国債)があるからです。

で、その国債をどこが購入しているかと言えば銀行や郵便貯金ですが、GDP比の国債残高が先進国NO.1の日本の国債をそろそろ金融機関がヤバイ!と思って買わなくなってきていますから、国は誰かに買って貰いたいんです。
そして、出来れば文句を言わないお客様に!ですが、亀大臣はそれを郵貯に担わせたいようです。
しかも株式の1/3以上を国が持つというのですからいわば国債の専属集金マシーンにしてしまおうとする算段です。
そして、郵貯は国だから安全だ〜と思った一般市民からお金を巻き上げ、安心してお金が入ることが分かればもっともっと財政支出を増やしていくんでしょうね、、、、

で、最後にどうなるか?
ハイパーインフレ?円安?デノミ?預金封鎖?

昨年北朝鮮がデノミをやって大失敗したり、EUでもギリシャの財政赤字が問題視されていますが、実は日本もそれに近い状況ですよ。
おぉ、こわこわ.....

10.03.23
どこがエコやねん?
最近どこでもエコエコ言われていますが、何でも薄型テレビは3月一杯でエコポイントの基準が変わり対象機種が半減するそうですね。
何でもそれで、4月からはエコポイントが付与されなくなるから今がお買い得とばかりにヨドバシカメラで売っていました。
これを見て私、どうしても???が拭いきれないでいます。
何故なら、まず第1に何故エコ(=地球環境保護)なのに新商品ばかりを売るのか?
本当に環境保護を考えるなら新しい物を売る前に今ある物を使い切る努力をすべきではないでしょうか?
(LED照明の様な画期的な物は別だと思いますが、、、)

第2に、エコポイントから除外される商品(=消費電力がイマイチ省エネでない商品)を「エコポイントから外れる」という理由で何故販売するのか?
今までエコでない商品をエコとして売っていた?

正直何のこっちゃ?と思います。
何か最近、地球環境保護という漢字6文字をエコのカタカナ2文字に直して、本質を誤魔化しているような気がします。

私は、あくまで私見ですが、当社はオーダースーツ販売もいずれ新品を売ることで収益を上げる体制から、お直し等々を含めたメンテナンスでも収益を上げる体制へ移行していくと思います。
当社ではここ4〜5年、三久を通じてスーツの水洗いメンテナンスなどもいたしておりますが、それは、大切な1着を長く着る時代が来ると思ってやっていることです。

本当に大切なことはこういった企業姿勢・経営方針ではないでしょうかね。
でも、当社はどこからも助成金は貰えません。。。
う〜ん、、、私は間違っているのかな?

10.03.18
避けるべき衝突と避けてはいけない衝突
人と人が接して共同生活をしていく上で、衝突というのは日常茶飯事ですよね。
家庭でも兄弟喧嘩、夫婦喧嘩はありますし、仕事の上でも社内でぶつかり合うことも、場合によっては社外の方とも最終段階ではぶつかり合うことは多々あります。
そんな衝突、避けられる衝突は避けるのが大人の考えですが、時として避けては通れない衝突という物もあるのではないでしょうか。
そして、ここ数日当社ではこんな衝突がアチコチで起こっていました。
空気悪い〜な×××この会社なんて思わず聞いて(読んで)下さい。
実は、ここのところ今シーズンの目玉となるヨシムラ×三久服装の芯なしジャケット企画の最終段階になり、各人が色々とぶつかり合っているのです。
主な登場人物は4名
私、MD玉岡がヨシムラ側の人間、これに三久服装側として吉井工場長、梅本の4名なのですが、、、

私:縫製現場の作業工程を良く知らない。知らないが故に無茶を言う。特に玉岡氏に厳しい
玉岡:よく言えば鷹揚、But細かい箇所の指示が抜けて工場が困る。吉村からの指示を工場梅本に指示する役回り。
梅本:吉村・玉岡ラインから無理難題を押し付けられ言い返せず、ストレスだまり
吉井:梅本の穴を埋めるべく影で苦しむ

...と、↑本当のことを書きすぎると当人からクレームが付きそうなのでこの辺でまとめていますが、ホントに今大変なんですヨ。。。

とは言ってもどんなスポーツでもチームで行うスポーツでは、良い結果を出すためには途中でぶつかり合いは不可避です。
子供の頃だって、男は喧嘩した人ほど後々仲良くなるじゃないですか!
そんなノリで今の衝突を乗り切ろうと思っています。
最後は結果を出すことですね。
結果が出れば、自ずと『あんなことあったね・・・』と笑い話になりますからね。

10.03.13
流れ流れて、、、
この日、ある新規のお客様からお電話を頂きました。
何でもイージーオーダー某チェーン店さんから当社を紹介されたとかで、話を聞くと、某百貨店でフルオーダーをしたのだけれど縫製途中(仮縫い段階)で百貨店が根を上げてしまい、生地は無料で差し上げるから注文をキャンセルして欲しいと言われ、途中まで出来ていたのに、、、と途方に暮れて当社で対応出来ないか?というお話でした。
(そのチェーン店さんも同様に相談を受けたのですが、同社ではフルオーダーはやっていないため同業の当社を紹介、、、となった訳です。)

で、ご来店いただくと確かに変わったデザインです。
襟腰の高〜いスタンドカラーで、フロントはジッパー。
なんかちょっと怖い系かな?とも思えましたが、お客様はいたって真面目。
何でも衣装としてお仲間20名位でお召しになるそのプロトタイプ製作でした。
写真を撮るのを忘れてしまったので、以前Webで紹介した似たデザインを転載しますとこんな感じ。
なかなかムーディーなお部屋ですがこれはお客様のお部屋!
それはさておき、その某百貨店さんあまりに無責任な感じがして色々とお客様に伺ってみると、、、
何でもフィッター(仮縫いをする技術者)が急に退職してしまって、加えて縫製工場もこんな変わった仕立てはNGだとかでお手上げなんだそうです。
よく考えてみると、その百貨店も現在早期退職募集中でどうやらこういったことが影響しているようですね。
当社はお陰様で百貨店さんに流れるオーダーが当社の売上になりましたから大変有り難いのですが、何か心からは喜べない話でした。

・・・と、ここで話は終わるはずなのですが、実はその先がありまして。
この百貨店の担当者(預かった生地類の中にお名前が入っていた)がどうやらその後、三久へリクルートに来たそうで、、、
こちらも流れ流れて、のようで、、、何ともやりきれない気持ちになってしまいます。
この業界このままで大丈夫なのでしょうか?

10.03.12
東京洋服組合にある大礼装
この日は東京市ヶ谷にある東京洋服組合(通称:東服)まで所用で出掛けてきました。
所用といっても特段大げさな話ではないのですが、実はあるお客様から明治時代の役人が着ていた正装(大礼装)について教えて欲しいとのご依頼を頂いていたため、それが現存しているのは私の知る範囲では東服しかないので、許可を得て撮影してきました。

イメージとしては、、
、 どうでしょうか、昔の伊藤博文大久保利通が着ていたような制服。
あるいは太平洋戦争当時の将校用の軍服といえば分かりやすいでしょうか。
残念ながら東服さんからの依頼で写真を掲載することは出来ないのですが、現物を見ると凄い!!の一言でした。
特に袖先や肩のモールや肩章は金糸でもって刺繍してあり、手間暇が凄く掛かっています。
また基本の型も、スタンドカラー(詰め襟)の物は襟全面に金糸の刺繍があったり、打ち合いがダブルの物は14個ボタンの×7つ掛け!!だったりと、明治の先人達の服に対する情熱が良く分かる品物でした。

そこで、思ったことなのですが・・・
これは非常に残念なことですが、(当社や三久を含めて)今のオーダー業界で、これを復元できる職人はどこにもいないな、、、という事に気付いてしまいました。
どこの業界でも、よく団塊の世代が大量退職すると日本の技術は廃れると言いますが、残念ながらオーダー服の世界では既に廃れて、技術は消失してしまったのだと言わざるを得ません。
佐渡のトキではありませんが、純血は無理でも今からでも時間を掛けて復活させる努力をすべきではないかとつくづく思いました。
これに対しては、正直、お金の問題が一番だと思います。
(普段から比較的廉価な価格帯をしている)私から見て、1着200万円位は頂くに相応しいお品物でした。
ただ、惜しむらくは、この大礼装、保管が極めて悪く、日焼けで変色してしまっていることです。
東服の会館は市ヶ谷のお堀沿い、防衛庁の隣ですから電車からも見えるかも知れませんが、南向きの日当たりの良いショーウインドウ(2F)に、鎮座しております。
お近くを通る方は探してみてください。何もこんな陽ざしの強い場所に置かなくても....

10.03.07
昨日行ったところが...
3/5〜7でお休みを頂き、新潟のかぐら・みつまた・田代へスキーに行ってきました
当日はあいにくの雨だったのですが、私は今シーズンウエアから板、ポールに至るまで全て買い直したこともあり気合い十分で滑ってきました!

かぐら・みつまた・田代というと知る人ぞ知る新潟県下では有名な広〜いゲレンデ。
隣の苗場スキー場まで続いていますから、志賀高原並の広さです。
そこを苗場から田代、みつまた、かぐらと全4ゲレンデを一日がかりで制覇して、一日楽しんできました。
と・こ・ろ・が・・・
その楽しんだゲレンデから東京に戻ってみるとこんな報道が・・・
  かぐらスキー場、3名遭難者!!!
えっ、昨日滑った所じゃないの?
率直に言ってそんな上級者コースって感じのスキー場じゃないんだけど・・・
それにしても天候変化は恐ろしいものですね。

10.03.01
模様替え
月が代わり今日から3月ですがお店の方にちょっとした異変が起こりました。
それは...なんと! ほぼ5年振りに店内の模様替えをしたのです!
...というのも実は某T氏の古巣が2月末で店舗を閉鎖するにあたり余った什器備品を処分したいという話があったのです。(実は当方から依頼した?)

そこで、生地を置く棚フィッティングルーム硝子棚など欲しい物だけ頂いて参りました!(もちろんタダではありません。念のため)

そして、いざ店頭へ投入!!!
お店の方はこんな感じになりました。
従前使用していたエレクターは背が高かったため、ちょっと全体が低くなりましたがこの辺はまた別の物でも飾りましょう。
でも、木目調の棚は雰囲気が落ち着きなかなか良い感じですね。
当店はあまり内装にお金をかけず変な飾りだてをしないのが良いところと思っていましたが、いやいやそれは単なるお金がない負け惜しみだったんですね。

高級店とまではいきませんが一寸だけ雰囲気が良くなりました
これで少し大阪店の雰囲気に追いつけそうです。
おぉ?!と思われた方は是非東京店へお越し下さい。