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意外にも知られていないベンツって何? |
最近では女性のスーツでも、ジャケットの裾の部分に、スリットのような切れ込みがはいったものが結構増えてきましたよね。 お客さまからの注文にも「ジャケットの裾にスリットのような切れ込み(割れ目?)をいれて下さい〜」という表現で希望をいただくことが結構あります。 それともっと極端な話、あの切り込みや割れ目=スリットと思われている方が意外と多いようです。 でもこれは、ほとんどのファッション雑誌が「あれはスリット」と決めつけて表現しているのですから、そう思っていたとしても当然といえば当然なんです。 かくゆう私も、オーダーについて全く何も知らなかった頃はそう思っていましたから・・・。
これはジャケットのみならずスカートにも言えることなんですが、切り込み=スリットではなく、切り込み方や割れ方によってはスリットと呼んじゃうにはちょっと違ってくるものもあります。
まず最初に、誰もが馴染みのあるスリットですが、これはよくスカートなんかに見受けられますよね。
そして次に、冒頭でもふれましたが「スリットみたく裾が割れている〜?」というデザイン。
余談ですが、ベンツはベントの複数形を表す単語で、本来ならノーベントに対してサイドベンツ(脇に2つのベント)と呼ぶのが正しいのですが、ここ最近は一口にベンツと呼ぶのが一般化しています。
ベンツとスリットの違いはだいたいこのような感じになるのですが、実際にそれぞれのデザインで仕立ててみるとこのような感じになります↓ |
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両方を見比べていただければ一目瞭然なんですが、ベンツの方はイメージ的にもマニッシュな感じがしますよね。 これは、ベンツは元々は乗馬服から根付いてきたということと、男性のスーツでスリットはありえないということからだと思うのですが、やっぱり、カッチリとしたテーラードスーツにはやっぱりベンツの方が合いますね。 ベンツは基本的にバックデザインになり、背中中央部分(センターベンツ)もしくは背中の両脇部分(サイドベンツ)のどちらかになります。 女性のスーツの場合、センターベンツが比較的多く、背中に逃げの部分が出来るということで動きやすくなります。 それと、静電気防止対策にも持ってこいです。 サイドベンツはというと、センターと比べて、より一層マニッシュな感じになります。 でも、ヒップや裾辺りの運動量を高めるので動きやすく、座った時やポケットに手を入れた時にもシルエットが崩れにくいなどの利点も多いようです。 見た目に軽やかな印象を受けますし、高級感の演出にもなりますね。 もちろん、スカートにもOKです。 こちらもバックデザインのみになるのですが、スリットと違って、座ったときなどのめくれもそんなには気にならなくそれでいてお洒落です。 これなら自転車も大丈夫!?
次にスリットの方ですが、こちらはベンツに比べて、とっても女性らしいイメージですよね。
どうです?切り込み(割れ目)一つでも結構違うもんでしょう? |