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オーダースーツのヨシムラ
お客様!ありがとう!
 イタリアンスーツの完成です。

12月に入り本格的な寒さとなりましたが皆さん、お風邪などお召しになられていないでしょうか?
これからクリスマスお正月とイベントが多く何だか浮き足立ってしまう時期でもありますがそんな楽しいイベントを控え体調など崩されません様、くれぐれもご自愛下さい。

さて、今回は前回「クラシックなイタリアンスーツ」と題してご紹介致しましたFさんのスーツが仕上がって参りましたのでご紹介したいと思います。
詳細はこちらからご覧下さい。

先ずは今回のご注文のおさらいです。
◆ ジャケット ◆
 生地
G1078(葛利毛織、グレーストライプ)
 基本デザイン
シングル3つ釦中掛け
 ベント 
サイドベンツ
 ゴージライン ハイゴージA、標準より1センチ高くする
 袖口
本切羽、釦4つくっつき
 胸ポケット バルカポケット
 腰ポケット ハッキング プラスマイナス1センチ
 フロントカット カッタウェイフロント
 裏仕立て 総裏丸台場
 AMFステッチ ピックステッチ、コバに入れる
 裏地 Z527−1
 釦 本水牛艶消し茶色仕様
 特記事項 肩パッドなしたれ綿なし、袖付けは雨降らし(ギャザー)、チケットポケット(モミ玉縁、松葉閂)

◆ ベスト ◆
 デザイン
シングル6つ釦、5つ掛け
 腰ポケット
ハコ
尾錠付き
 特記事項 背キュプラ表のみZ530−F19(ガンメタ)、裏はZ527−1

◆ パンツ ◆
 前タック
消しダーツ1本
 脇ポケット
ナナメ
 ピスポケット
両玉縁、左釦付き
 裾口 シングル、モーニングカット
 特記事項 持ち出し付き、ベルトループ無し、サスペンダー釦付き

おさらいしたところで仮縫いの模様からご覧頂きましょう!

肩のタイトさとウエストの絞り具合がしっかり分かりますね。
スマートなFさんですから限界ぎりぎりまで細く仮縫いを行いました。
しかし若い方は無駄な肉がなく羨ましい限りです。
中にベストを着てこれだけ絞れるのですから...

またFさんは学生時代スポーツをなさっていたのでふくらはぎの筋肉が発達されており細身のパンツではその部分で引っ掛かってしまいます。
その様なことからその部分にアイロンワークを施し地の目を伸ばすことで立体的に作り、ふくらはぎへの引っ掛かりを防ぐ事にしました。
イージーオーダーでは意識しないことですがこれこそフルオーダーならではの匠の技です。
仕上がりが楽しみですね。

さて、そんなこんなで無事仮縫いも終わり待つこと約3週間ようやく出来上がってきたスーツがこちらです。
ご覧下さい。

さぁ、いかがでしょうか?
少し毛足の長いサキソニーウールの質感と細みのシルエットがとてもマッチした仕上がりになったと思います。
これならFさんにもきっとご満足頂けるはずだ!!

そうそう、今回のご注文では忘れてはいけないポイントが2つありました。
それは、、、

1. 雨降らし仕様の袖付け
2. キャメル毛芯を模した柔らかい風合いの芯地

1.はともかく2.については元々Fさんがキャメル毛芯をご希望だったものの当社がご用意出来なかったのでFさんのお好みに当社手持ちの芯地で何処まで風合いを近づけれるかが最大の鍵でした。
その辺りを踏まえどの様に仕上がったか画像でご覧頂きましょう!

いかがでしょうか!
なかなか当社の雨降らしも捨てたものじゃないでしょう?
実はここまで来るには結構大変で画像に納める前に一度、納品されたのですがその仕上がり具合が気に入らず吉井工場長にお願いして工場に戻し修正をして貰いました。
一度目に納品された状態ではどうにも袖の付け方が不自然に見えてしまい私が満足出来ず、Fさんに自信を持ってお納めできない状態でした。
その様なことからフィッターの中島さんも踏まえ再度、ミーティングを行い修正を加え仕上がってきたのが今回撮影したものです。

本来、カチッとした英国物が得意でこれまでこの様な仕立てをしたことがない三久服装に一度で完成度の高い商品を納めてくれと言う方が無茶な話で工場長には迷惑を掛けてしまいました。

しかし再度ミーティングを行いようやくここまで完成度の高いものをお仕立てすることが出来、当社の財産となりました。
吉井工場長、中島さんお忙しい中、本当に有難うございました!!

また今回はキャメル毛芯に変わるものをということで当初はそちらに重点を置いていたのですがこちらはすんなりと上手くいき、画像のようにしなやかなラペルを実現することが出来ました。
またイタリアのスーツに近づけるべく下襟のプレスは勿論、上襟のプレスも甘くし立体的で柔らかな印象になったと思います。

さて、この様な形に仕上がりましたが後はFさんにご連絡を入れてお納めするのみです。
後日、ご来店頂いてのご試着姿がこちらです。



さぁ、いかがでしょうか? タイトなシルエットがフルオーダーらしく綺麗に出ておりバッチリですね。
Fさん、本当にお似合いです。
Fさんにも気に入って頂きホッと一安心です。

ただ一つ当社のミスでベストの裏地を表裏逆に付けてしまいベストがお直しとなりFさんにはご迷惑をお掛けしてしまいました...
Fさん、一度でお納めできず大変失礼いたしました。
Fさんは笑ってお許し下さいましたが気を引き締めなければ...

その後、Fさんからはご丁寧な感想を頂きました。
08.11.08 件名:スーツの感想など
山橋様
お世話になります。Fです。
先日、受け取ったスーツを早速着てみましたので、余計かもしれませんが感想など色々と書かせていただきます。

1.素材(生地、芯地)について
 生地については、この価格では文句のつけようが無いくらい良いものだと思いました。
秋冬用としては、十分な目付、生地のハリとコシ、光沢が出すぎ無い所が今の気分にマッチしていてとても良いです。
 芯地は、ほぼイメージどおりのもので大変満足しています。
特にラペルの返りが甘く柔らかく出ており(これはプレスの仕方によるところもあるでしょうが)、コンセプトを実現する的確な芯地の選択ができていると思います。

2.縫製について
 ボタンホール、閂などを含め縫製全般は丁寧でよい仕事だと思います。
 但し、ボタン付けはもう少し甘くして、着た人の動きに合わせて揺れるようにすれば、今回のコンセプトによりマッチしたのかもと思います(この辺りは品質に関係ない個人的な好みです)。

3.カッティングについて
 今回のスーツは、ラペル、肩まわりの作りが非常に重要な箇所であると認識しています。
この点に関しては、山橋様をはじめ作り手の方に頑張っていただいたお陰でほぼ完璧にできていると思います。
また、ウエストの絞りについても、フルオーダーの利点を生かしてかなり絞っていただき、起伏に富んだラインが表現でき、スーツの表情が豊かになったと思います。
但し、袖の落とし方については、もう少し前に曲げる感じに持っていっても良いかなと思いました。
これは次回の注文時に相談させていただければと思います。

4.総 評
 今回仕立てていただいたスーツは、100点満点で95点以上はあると思います。
支払った価格以上の満足感を得られました。
今後、このスーツを着込んでいくと、どんな風な味わいになるのかもとても楽しみです。

5.その他
 今回仕立てていただいて感じたのは、ディレクションをする人(山橋様)とそれを具体化する人(フィッター様、工場の皆様)がきちんと役割分担し、上手くかみ合う事が満足感の高い(顧客が気に入る)スーツを作る必須条件であると感じました(当たり前のことですが…)。

以上。

Fさん、ご丁寧なご感想を頂き有難うございました。
この様なお客様からのご感想が我々の糧となりレベルアップが出来ますのでありがたい限りです。
Fさん、これからも頑張りますので変わらぬお引き立ての程、宜しくお願い申し上げます。

さて、今回はクラシックなイタリアンスーツのご注文でしたがいかがだったでしょうか?
イージーオーダーでは難しいものもフルオーダーでしたらある程度はカバーできる部分が多くなりますので割高にはなりますがこの様なものをお考えの方は是非、ご検討下さい。
また、スタッフまでお気軽にご質問頂ければと思います。

それでは今回はこの辺りで失礼致します。
次回をお楽しみに〜!!
(執筆:山橋)