お客様！ありがとう！：明治維新！？

上記のメールを頂いたのですが添付されていた画像（他社さんのサイトの為、頂いた画像を掲載することが出来ません。スミマセン．．．その代わりほんまもんの土方歳三洋装の画像をご覧下さい。）を拝見しての感想は、、、

「ヤバイ、、、こんなの出来るんやろか？」
というのが正直な所で実際にお仕立可能かどうかは工場にも確認しなければいけず、考え込んでしまいました。

また、頂いた画像では細かな部分が分からなかった為、直ぐには縫製可否のお返事が出来ませんでした。
ただ、Ｋさんご自身のご結婚式にてご着用と言うことで素敵な思い出のお役に立てればとの思いから思案を重ねておりました。

ご覧になられていたサイトの衣装は何と60数万円!! ...もするものでＫさんも手が出ないとのことから当社に白羽の矢が立ったのですが上衣と下衣をイージーオーダーでお仕立し、デザイン上、イージーオーダーではお仕立が難しいベストをフルオーダーでお仕立してもおそらく20万円以下に収まると考え詳細な画像さえあれば何とかなるだろうとの思いから模索を続けておりました。

そこでＫさんがご覧になられたサイトをお教え頂いたりしながら私もネットサーフィンで画像を探し（明治維新の時代は和装から洋装に変わる頃でもあるので興味深い物の昔の写真なのでなかなか良い物がない！！）、何とか詳細な画像を見つけ、当社フルオーダーのフィッター、中島氏に縫製可能かどうかお伺いを立てた所、天の助けか「これなら大丈夫！！」との答えが返ってきましたのでホッと一安心です。

ご注文をお受けしても大丈夫かどうかで紆余曲折しましたが中島氏から力強い答えが返ってきましたので勇んでご連絡をお入れし早速、ご来店頂くこととなりました。

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そこでようやくご注文と相成った訳ですが画像通りの土方歳三の衣装ではなく現代風に良い意味でシンプルにアレンジをお入れしてのお仕立となりました。
詳細は後程、ご紹介するとして...生地は重厚感を出すために日本毛織のサキソニー（弱起毛タイプ）のG4057に決定致しました。

またＫさんがご覧になったものはベストのボタンがオニキス風の物で当社ではご用意することが出来なかったのですが本物のオニキスを使用したとしても非常に高価なことから当社のご用意できるメタルボタン、シルバーのプレーンタイプでお仕立することとなりました。

そんなこんなでお話しも弾みながら何とかご注文もまとまり後は納品を待つだけです。

待つこと３週間...
ようやく納品された商品がこちらです。
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　いかがでしょうか！！

全く同じとは行かない物のなかなか良い出来に仕上がっているとは思いませんか？
程良く現代風にもアレンジされており胸を撫で下ろしました。
こだわり満載の３ピースとなりましたが順を追ってこだわりの部分をご紹介したいと思います。

■□■　ベストの立ち襟とフロント釦　■□■

何と言ってもこの個性的なベストですね。
フロントは釦が15個も並び圧巻です。

※ちなみにこのベストはフルオーダーでのお仕立となりましたのでボタンホールは全て手穴かがりとなります。
当社東京店で土日のみ出勤しております三久服装の若手成長株、イ君が担当してくれました。
ボタンホール１つ20分×15個＝５時間の仕事です。お疲れ様。
非常に綺麗な仕上がりで私も順調な成長に嬉しくなりました。

Ｋさんは土方歳三の画像の通り、フロックコートの前は留めずにご着用になりますのでこのベストのデザインがどうしても重要になります。
お仕立をお受けするに当たって一番頭を悩ませたのがこのベストでしたのでしっかりと出来上がり嬉しい限りです。