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オーダースーツのヨシムラ
お客様!ありがとう!

 ダブルベスト、仕上がりました!
12月に入り、随分気温も下がって参りましたね。
朝晩と日が落ちると、コートが手放せない時季になって参りました。

さて、今回ご紹介するのは、9月にご注文を頂いたダブルのベストをご注文いただいたWさんの出来上がりです。
コートも手放せないですが、この時期、ベストの暖かみも非常に頼りにしてしまいます。

なかなか、縫製工場が混雑してお渡しが遅くなってしまったり、Wさんのご都合が合わずといったりでご紹介が遅れてしまいました。

今回のポイントは、自分の理想に近いベストを作るということ、
ここが大きなポイントでした。
最初はイージーオーダーにて対応しようとするも、釦の数や、Vゾーンの問題から、最終的にハンドメイドにてお仕立てすることに。
ただ、一度フルオーダーで仕立てると、その型紙を使用してイージーオーダーでの作成が可能になるため、ある種そのマスターパターンとしてベストをお仕立て頂きました。

どのような仕上がりになったのでしょうか?
それでは、まずはご注文時に承った詳細をご紹介させていただきます。

【生地】
 英ジョンロバートショー 紺ストライプ
 (当生地は品切れになりましたが、グレーはまだあります!)
【デザイン】
 フロントデザイン
ダブル10×5個掛け
 胸ポケット
無し
 脇ポケット
フラップ付き
 衿型 ピークドラペル
7センチ
 後ろデザイン 尾錠付き
 ボタン 艶無し黒


なかなかダブルベストで10×5個掛けは見かけませんよね?
私も初めてのご注文でした。

今回のご注文では、フルオーダーということで、仮縫いを行い、体型補正やお好みのシルエットや釦などの位置を確認していきます。

まずは、着用後、肩線を外し、Wさんの身体に合わせて補正を加えていきます。
襟もゴージラインを手書きし、分かりやすくしています。

最初に左の補正を行い、その後、右の補正を素早く行う中島氏。
人間はなかなかシンメトリーな体型はしていないため、この辺りがフルオーダーならではのその人に合わせた曲線に仕上がりになります。

そして、こちらが、仮縫い前と、仮縫い後の違いです。

仮縫い前の画像には、首の付け根部分と肩先部分、そしてアームホール部分が浮いているのがご確認いただけますでしょうか?
仮縫い後は、そのような部分や、フロントの部分などを微調整しております。

仮縫いから約1ヶ月後... ようやく出来上がりました!
こちらが着用の画像です。

いかがでしょうか?
今回ご試着の際に、厚手のシャツをお召しになっていたので、胸回り分がやや足りておらず、引かれシワが出ておりますが、通常のシャツであれば問題ない範囲だと思います。
(通常のシャツでも引かれシワが気になったら連絡頂けるようお伝えしておりますが、どうやら問題ないようです。)
なかなか、このようなVゾーンの高いベストはありませんよね。

背中も裏地も雰囲気のある仕上がりになっており、変なシワがなく、適度なゆとりはありつつも、ピタッとした印象になっています。

このような流れでお渡しまでWさんを筆頭に三久服装を始め、フィッターの中島氏と連絡を密にしながら作り上げた結果、とても喜んで帰られ、嬉しい気持ちと安堵の気持ちでいっぱいになってしまいました。

今回のご注文をお渡しする際に、言われた一言がとても印象的でした。

「10年以上探し続けていたデザインのベストにようやくたどり着くことができました。」

「ありがとうございました。」
私たちもお客様が喜ぶ姿を見ると本当に嬉しいのですが、このようなお言葉をいただけるとは、思ってもおりませんでした。

早速、帰り際に新たにベストをご注文いただき、そのベストは型紙を使用する工場へ流れていきました。

Wさん、そのベストの仕上がりも楽しみにしていて下さい♪