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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

 5月の「お客さまいらっしゃ〜い」:オーダースーツ2着目3着目はどうする? 
 当社のサイトもつい先日 開設2周年を迎えました。
ここまで無事大過なく過ごせましたのも皆様の日頃からのご愛顧の賜物のと感謝いたしております。
そこで、といっては何ですが今月の『お客さまいらっしゃ〜い』コーナーはこれまでとはちょっと雰囲気を変えて、リピーターの方に『オーダースーツ2着目3着目はどうする?』といった内容でご紹介したいと思います。

まず初めに皆さんに1つだけ質問を・・・
『自分はこれ!』といった決まったデザインがある?
・・・音楽の趣味などそうですが、自分が一番感化された時代の物は音楽でのファッションでも今でも大好き!というのがありますよね。
皆さんのスーツ選びでもそういった物がありますか?
>>>>私の感覚ではこの様な自分自身の確固たるスタイルを持った方は全体の10%位です。
これは逆をいうと、残りの9割の方は好きなデザイン等のイメージはあっても時代の流れの中でちょっとずつ修正を加えているようです。

概して本コーナーにご登場いただく『こだわり』の方は1割の方が多いのですが、今回はむしろマジョリティーである普通の人(9割の方)のお役に立てばと思い、ご案内いたします。

 ご登場いただくのは東京は新宿にお住まいのKさん、もうかれこれ2年近く前から当社でスーツをお仕立てになられている方です。
Kさんのお好みとしては裏地やこまかなパーツパーツにはこだわりがあるのですが、基本的なスタイルはむしろお店側と一緒になって決めたいといった方です。
ご来店になられたのは、5月14日、ご依頼の内容は次のようなものでした。


Kさん:
こんにちは!
私 :
いらっしゃいませ、Kさん!今日はどんな物をお探しですか?
(中略)
Kさん: う〜ん、G9148 G9147 G9154 G9126で仕立てて下さい!
私 : えっ!?4着ですか?しかも内3着はロロピアーナ!!
良いんですかそんなにたくさん〜(商売っ気のない私(-_-;))
Kさん: デザインはそうですね、オーソドックスにシングルの2つボタンと3つボタンで...
私 : かしこまりました。どれを2つボタンにしますか?
Kさん: そうですね。フォーマル感のある紺無地だけ2つボタンで後は3つボタンかな?
私 : かしこまりました。
3つボタンの方は上2つを留める通常の3つボタンと最近流行りだした中1つ掛けの3つボタンがありますがどちらにします?
個人的には生地がイタリア製の物ですから、カチッとブリティッシュ風に着こなすのも良いですけれど今回はゆったりと着こなすイタリア的な雰囲気がお勧めですけれど・・・
(以前ご注文頂いたデザイン表を見ながらこんなデザインはまだなかったな?と思ったので見本服をお見せしてご提案しました。)
画像はKさんのものでなく私の見本服です。2つの画像をご覧頂くと分かると思いますが、通常の3つボタンは第1ボタンを掛けるものですが、画像はプレスラインがボタンの位置より下になっているのでボタンは真ん中の1つだけを掛けるものです。
指で指しているところに第1ボタンが見えますが、ここが従来のプレスラインです。お分かりになりますよね。
Kさん:
最近見るタイプのデザインでいい感じですね。
これでいきましょう!!
私 :
(よっしゃ〜!)それでは裏地とかはどうしますか?
Kさん: 全部クラシコ仕様にしようと思っているんですけど、どうしましょうかね〜?
G9147(ロロピアーナチャコールグレー無地)だけは裏地をグリーンにしたいんですけど後はお任せします。
私 : (ちょっと困った顔をして)分かりました。
う〜ん、でも4着もあると私でも決めるのに悩みますね。(おいおいSHOPMASTERが一緒になって困ってどうするの?)
ちょっとお時間下さい。
(しばらくして)それではこうしませんか?

1着目 G9148(ロロピアーナ紺無地)
2つボタンボタン位置高め(ハイゴージ)
クラシコ仕様
裏地はコーヒーブラウン、D管留めもブラウンで渋く・・・
内ポケットの玉縁部分はコントラストを生かして、ライトグレーの無地で
2着目 G9147(ロロピアーナチャコールグレー無地)
3つボタンハイゴージ
クラシコ仕様
裏地はKさんたってのご希望でグリーン(当社にあるグリーン系の裏地4種のうちからお選びになられました。)
内ポケットの玉縁はちょっと遊び心を出し、グレンチェックで。
3着目 G9154(ロロピアーナ社製コットンウール素材ベージュ無地)
3つボタン中1つ掛け
クラシコ仕様
裏地は新商品の柄物裏地Z480−3>>>Kさんこれも狙っていたらしい!
内ポケットは季節はちょっと外れますがベージュのスウェード無地

★ポイント・・・コットン素材なのでやや砕けた感じ、リラックスできるスーツを!と思い、基本のシルエットも3つボタンの中1つ掛け、ブリティッシュ調の生地にはないクリーミィーなベージュ色ですので一番イタリアっぽい仕立てになりそうです。
4着目 G9126(REDA社製ミディアムグレーストライプ柄)
3つボタンボタン位置やや高めのハイゴージ
クラシコ仕様
裏地は夏物の定番裏地ブルー(Z474-4)で内ポケット玉縁は今度は中をぐっと引き締めようと濃グレーの無地で

う〜ん!
文字だけではなかなかイメージが付きにくいですが、見応えのありそうなスーツになりそうですね。
通常のデパートやチェーン店のイージーオーダー店では、なかなかここまでのこだわりを出すことは出来ませんが、それが出来るのが当社の強み!
さて、さてどんなスーツになるのやら?

ところでKさんは余りにも大量にご注文を頂きましたので、勝手ながら翌日御礼かたがたお見積もりのメールを差し上げました。
02.05.15
件名:昨日はありがとうございました。
Kさん
おはようございます。
昨日はご来店の上たくさんご注文をありがとうございました。
昨夜の内にお見積もりをお送りしたいと思っていたのですが確認しなければならないことが出てしまいご連絡が遅くなりました。スミマセン。
さて、
早速ですがお見積もりの方をご案内いたしますと次の通りです。
ご確認いただければ早速カード処理の方をいたしますので何とぞよろしくお願いいたします。
●G9154(ロロピアーナ社製コットンウールベージュ)
仕様:3つボタン中1つ掛け、釦位置:やや高め、プレスラインを下げる
シングルスーツ上下__**,***円
クラシコ仕様_____**,***円
スペアパンツ_____**,***円
_小_計_______**,***円
●G9148(ロロピアーナ社製濃紺無地)
仕様:2つボタンハイゴージ、釦位置:高め
シングルスーツ上下__**,***円
クラシコ仕様_____**,***円
スペアパンツ_____**,***円
_小_計_______**,***円

椎橋さん:画像は下記URLの物を使用してください。

●G9147(ロロピアーナ社製チャコールグレー無地)
仕様:3つボタン、釦位置:標準
シングルスーツ上下__**,***円
クラシコ仕様_____**,***円
スペアパンツ_____**,***円
_小_計_______**,***円
注:画像左がG9148濃紺、右がG9147チャコールグレーです。フラッシュを当てると凄い光沢が出ますね。
●G9126(伊REDA社製ミディアムグレーストライプ柄)
仕様:3つボタン、釦位置:標準
シングルスーツ上下__**,***円
クラシコ仕様_____**,***円
スペアパンツ_____**,***円
_小_計_______**,***円
_合_計______***,***円(送料等はもちろん無料です。)
(SHOPMASTERより補足:ご金額に関しては生々しくなるので伏せております。)
なお、出来上がりは6/3日頃を予定しております。
出来上がりましたらメールでご連絡の上、ご自宅の方へお送りするようにいたします。

いつもたくさんのご注文を本当にありがとうございます。
出来上がりを楽しみにお待ちください。よろしくお願いいたします。

オーダースーツのヨシムラ
吉村株式会社_http://www.vightex.com
東京SHOPMASTER_吉村_雅隆
TEL_03−3252−2346


☆★☆ SHOPMASTERより一言・・・
メールをお入れしたところ、Kさんから早速嬉しいお返事を頂きました。

02.5.15
件名:Re:昨日はありがとうございました。
吉村さん
昨日は長い時間お付き合いいただきありがとうございました。

さて、昨日の注文で言い忘れていたかもしれませんが、G9147にベストを付けていただけますでしょうか。
形はいつもと同じで結構です。(6つボタンの5つがけ)可能でしたら、お願いします。

どうやら洋服を注文する楽しみを覚えてしまったようで、こりゃ困ったなと思い始めております。
ベストの背や裏地は注文でなければ、なかなか選べないので、既製服にはないものを選んでしまいますね。
これがまたまた癖になりそうで。
私としては、許容範囲の中で、人とちょっと違う、一見普通だけど、ちょっと違うというのが目標なんですが。
許容範囲」っていうのが曲者なのと、
ちょっと」の範囲もなかなかむずかしいものがあります。

また、秋にもお願いすることになりそうです。

そのときもよろしくお願いいたします。  (新宿区:K)

☆★☆ SHOPMASTERより一言・・・
 実は私自身一度に4着も仕立てたことはありません。
これはまぁ、仕事が仕事ですからそんなに急いで仕立てる必要もないからなのかもしれませんが、今回の4着は
如何に同じイメージのスーツにしないでご本人のファッションスタイルを生かせるか? 』ということで苦心しました。
オーダースーツは制服ではありませんので、外側から見たデザインもそうですが、お客さまのライフスタイルに合わせながら、それぞれ生地の特徴を生かしてデザイン・ディテール等々を決めなければならないということです。
今回はクラシコ仕様ということもあり、私自身が一番気にしていたのは内側のお台場部分、裏地やステッチ、玉縁部分に使用する生地のマッチングetcでした。
次回の出来上がりをご紹介する『お客さまありがとう』コーナーではその当たりを中心にご案内いたします。
是非お楽しみに〜!