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オーダースーツのヨシムラ
新着レポート

 上手な背広のたたみ方
 「夏の暑い時期に上着が邪魔だ!」と思ったときどうします?
近くにハンガーがあれば掛けますが、それがなければ椅子の背に掛けたりしますよね。
あるいは夏の外回りの営業で着たくもない上着を待たなければならないとき、どう持ちます?

今の質問に「背広の首のところをつまんで半分にして」椅子に掛ける・手に持つ(写真B右)とこたえた方は・・・ごく普通の人です。
ですが日頃オーダーメイドのスーツを作っている生地屋から見ると上着(生地)が少しかわいそうに思えます。

 話は少し飛んでしまいますが、外国映画で(イメージとしてはショーンコネリーがコートを手に持っているシーンでも想像してください。)英国紳士が背広を持つとき、彼らは決まってきれいに裏返しにたたんで持っていますね。背広でもコートでも。すごくキマってます。
このように外人さんは歴史が違うからでしょうか?
やはり背広の扱い方では日本人の比にはならないほどスーツを大切にします。

今回はそんな外人さんをすこし真似て上着のうまいたたみ方をお教えします。

基本は表地は絶対に汚れたところ等に触れないようにして、椅子や手などに触れる部分は必ず背広の裏側にします。
実際に掛けるときは写真Aの様に背広の肩のラインに手を入れてそっとひっくり返します。
この時背広の前のボタンははずしておきましょう。
肩パットまではひっくり返さないようにひっくり返すと裏地が全面に出てきます。
これを写真B左のようにそのまま椅子などに掛けます。

写真A
写真B
たたみ方1
たたみ方2

こうすると万が一椅子が汚れたりしていたときも、また居酒屋で椅子に掛けた上着にうっかりビールをこぼしてしまったときも裏地が汚れるだけですので表地には影響があまり出ません。
是非参考にしてみてください。
意外とこれができる人は数多くありませんので、取引先などで上着を脱ぐときこんな風に置くと「キチンとした人だ!」と評価が上がりますよ。

意外とこのことは人間偉くなればなるほどできなくなるものです。