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オーダースーツのヨシムラ
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 生地屋は北向き?
吉村本社南向きのお家って良いですよね〜。
毎日陽があたって・・・プランターでも置いたらきれいな花が咲きそうですよね。
お店だってそうですよね。喫茶店だったらオープンテラスにしたらどんなに気持ちよくコーヒーが飲めることか・・・
 でも生地屋さん・テーラーさんは南向きはタブーなんです!
どうしてかって?う〜ん本屋さんならこの答えわかるかな?!
理由は生地が陽で焼けてしまうからなんです。
「生地が焼ける?!」もちろん燃えてしまうわけではありません。
本屋さんも一緒ですが、生地も本も陽があたりすぎると変色してしまうんです!
よく昔の本が黄ばんでしまってますよね。あれと同じです。
ですから、当社の近くの神田神保町には本屋さんがたくさんありますが不思議なぐらいに南向きの店舗は少ないですね。

 さて、生地がどれぐらい陽の光で変色し易いかというと・・・そうですね。夏の猛烈に厳しい日差しだったら一日で焼けてしまいますね。特に夏物の薄い色のスーツだと一発です。

よくテーラーさんでは右の写真のような生地掛けを店頭に置きますが、これは1着分の生地を16分の一位にたたんでいるんですが、猛暑の中生地かけを外に出しているとちょうど16分の一だけが変色して黄ばんでしまうんですよ。
だから当然こんな焼けた生地で仕立てればへんてこなスーツが出来上がってしまいますよ。
 ですから皆さんがもし専門店やテーラーでスーツを仕立てるときはそこのお店が店頭の陽のあたるところに生地掛けを置いていないかチェックしてみると良いですよ。
こんなところでお店の商品に対する心がけが見えるものです。
左の写真はデパートさんに卸している某生地卸売り販売会社の店頭ですが、このようにたとえズボンでも焼けないように布を掛けていますよね。
よしよし好感もてますね。
と思っていたらショーウインドーの中に「え!?カシミヤコートがそのまま!!」
これはいけませんね。
せっかくのカシミヤコートがこれでは売り物にならなくなりますよ。
これじゃカシミヤ山羊がかわいそうです。

 ところで生地がこんなにも陽に弱いと知ったら皆さん自分が今着ているスーツが焼けやしないか不安になりますよね。
ご安心ください。皆さんが今着ている「生地」は既にスーツの形になってますので、焼けたとしてもスーツ全体が焼けますので変色したかどうかわかりません。
つまり体の日焼けを一緒ですね。全体が焼けてしまえば目立たないのです。部分的にだと目立っちゃうんですね〜。

ちょっといつもとは違うこんな情報お役に立ちましたでしょうか?(え?夏にしろって!.....)