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オーダースーツのヨシムラ
お客様!ありがとう!
 マッチョな方にも朗報です! 
年も改まり、はや1月の末 と時が経つのは早いものですね。
活躍してくれた冬物商品達も とうとうセールに入り最後のご奉公
お陰様でスタッフは総出でお客様のご注文にテンテコ舞いです。
 (セール終了まで果たして体力が持つかな...?)

お店の方がテンテコ舞いなのはさておき、忙しいとき今だからこそ基本に戻って、オーダーでスーツをご注文になる方の動機を考えてみますと、その大きな理由の1つにサイズが挙げられると思います。

つまり、オーダーをされる方は既製服のサイズでも『物足りない』『好みに合わない』という方もいれば『自分の身体がイレギュラーで既製服ではどうしようもない!』といった方までいられます。
そして今回のお客様Oさんのケースは正にこの「既製服ではどうしようもない」サイズの方でした。
どんな状態かと言うと・・・

上半身においてバスト寸とウエスト寸の差が通常でない!!
>>> Oさんは鍛え上げられた超肉体美の持ち主ですが、それ故に満足するようなスーツになかなか行き当たらないのが悩みのタネです。
※Oさんの驚異的な肉体美はこちらをご覧いただければ一目瞭然です。

今や既製品の世界では、さながら過剰在庫のお助けマンのごとく扱われているパターンメイドでさえも(パターンオーダーと呼ぶブランドもありますが)基本的には既製服の上下サイズの組み替えに過ぎませんので決して今回のOさんのようなお悩みのケースにはお答えできていないのが現状です。

それにひきかえオーダーは〜』とセールストークを並べたいところですが、それはこの際ひとまずおいて、百聞は一見に如かず、早速先月Oさんのご注文の仕上がりをご紹介したいと思います。

まず最初にベースとなるのがこちらです。
 生地・・・BL7212 SONDRIOコットンブラウン 
>>> すっかり当社の定番素材として好評をいただいている伊を代表するコットンメーカーSONDRIO社。
ブランドとしての知名度こそあまりありませんが、それは素材を供給するメーカーの常で、誰もが知る名だたる欧州セレブブランドに於いても使用されているその品質は、折り紙付きです。
(実はグアベロ社のコットン専用子会社です。)
 ジャケットは・・・ ■
3つボタン中掛けでボタンホールは真ん中のみグリーン色
衿はハイゴージB
腰ポケットはフタなしでトレンドを意識。
サイドベンツ
袖は4個ボタン本開き、穴糸は左右一番下のみグリーン色
裏仕立ては背抜きで、スリーシーズンに対応
ステッチは5ミリのミシンステッチ、こちらもグリーン色で統一
 ほんのり襟の縁(ステッチ)がグリーンが見えるの分かります?
ついでにネームグリーン色で...

 パンツは・・・  
ノータック
腰ポケットL型>>> ジーンズライクなスタイルは素材との相性もバッチリ!
ループ下がりゼロのトップループ
つまりベルトループがズボンの一番上ギリギリまで付いているということです。
★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・ ★☆★
ちなみにOさんはマッチョ体型に加え、なで肩、猫背に鳩胸の三拍子が揃った、なかなか手強い体型の持ち主です。
それだけに、正直私もお納めするまでは気が気でありませんでした。
カッコイイ攻めのお仕立てがただの暴走にならなければ良いのですが、、、。

そしていよいよOさんのご来店です。
早速ご試着をしていただいたところ、私が言うのもなんですがピッタリ!です。(*^_^*)
Oさんも鏡の前でご納得の様子で、笑顔で『ありがとうございました』とお持ち帰りいただきました。

ふぅ〜これでようやく一安心です。これにて一件落着〜

・・・のはずが...年末の27日のご来店でしたのでお見送りした後、私もホッとしたやら肩の荷が下りたやらで、うっかり着用姿をカメラに収めるのを忘れる大失態です。

清水さ〜ん、これじゃ、原稿書けないんちゃう?
同僚F嬢の突っこみに年末は『しまった!!!』と思い悩み、正月も餅がのどを通りません。ウソ

そこで年が明け改めてOさんにお手間をお掛けし画像をお願いする始末で、とんだ新年早々のドタバタ騒ぎとなりました。

それでは厚かましくもこんな感じでとポーズの指定までOさんにお願いしお手を煩わした画像をご紹介します。
こちらの思惑まで汲んでいただきご丁寧にも他社製のスーツの着用画像まで送っていただきましたので、ちょっと比較をしてみました。
向かって左側の写真が以前某店で作られたスーツです。
そして、右側が今回承ったスーツです
さながら使用前、使用後のごとくと申し上げても良いと思いますが、同じようにサイズを頂戴してもギリギリまで削ぎ落とし、Oさんのボディにフィットかつ小さくなりすぎないよう苦心の労作です。
Oさんより「ウエストを含めサイズは絶対に変わりませんから!」と力強いお言葉をいただきましたので、前回ご案内のように攻めのお仕立で臨んでみました。

せっかく2枚の画像を掲載しましたので、参考のために他社製スーツと今回当社のスーツとどこが違うのか、簡単ですが一部推測を交えてご案内してみたいと思います。
肩 幅
当社仕様:見た目としてフィットしているかどうかにかなり影響を与えるポイントですが、45.5センチとバストサイズを考えればこれ以上は落とせないギリギリのサイズです。
他社仕様:恐らく安全策でかなりオーバーサイズになっていますから48センチはあると見ました。

バスト
当社仕様:無理のない程度にピッタリ感も感じられる仕上がりです。
他社仕様:ゆとり感を優先した仕立てで、このサイズもアリですが幅広でやたらバストサイズが大きく印象づけられます。

ウエスト
当社仕様:上着のシルエットを左右するポイントで、ウエストサイズから換算し専門的になりますが胴回り半寸(つまり胴回り半周)で48センチと絞り込み、トレンドを意識したナローなシルエットを表現してみました。
ただ、これ以上の絞り込みはヒップとのバランスが崩れ、上着がお尻の上に乗ってしまい後ろが跳ね上がる危険性があります。
他社仕様:こちらはヒップをポイントにした差寸から換算しているようです。
半寸50センチはありそうですが、例え2センチの差とは言え半寸2センチも違うとシルエットがまったく違ってきます。
この辺りがOさんにとってはピッタリとしたフィット感のない、ズドンとしたスーツに映るようです。

 パンツ 
他社との比較は出来ませんが、ヒップ寸法から換算してもワタリ幅(モモ巾)はかなりスリムに仕上げました。
ちなみにヒップ96センチに対して、ワタリ幅は31センチでこれで限界です。
素材がコットンゆえ、サイズの面からもカジュアルを意識してみました。

 その他 
当社仕様は腕回りもバスト寸に準じスリムに仕上がっています。


★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・ ★☆★
いかがでしょうか?渾身の一作とはオーバーですが、Oさんからは『スーツはすごく気に入ってます。今はOFFのお出かけには必ず着ています。』
 ...となによりの嬉しい便りをいただきました。

コットンはジーンズに見られるように着込むほどクタッとしてやや色落ちし、よりボディにフィット感と味が出てきます。
少々手荒く取り扱っても破れませんので、Oさん末永くせいぜいご愛用下さい。
ちなみに、こちらの生地は申し訳ありませんがご好評につきあいにく品切れとなってしまいました。
ただ、色違いの2色グリーンは在庫もありますので、今回の原稿をご覧になり仕立ててみようと思われたマッチョの方はぜひご検討下さい。