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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!
 しあわせの二重奏 
残暑が尾を引く毎日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
連日の暑さと同様、ここ最近は何かとHOTな話題に事欠かない大阪店なのですが、これってやっぱりシーズンだからでしょうか?
それとも先月のマトリックスの反響でしょうか?
ここにきてめっきり多くなったのが結婚式用のスーツのご注文です。

今月はその中から「私たちもこれから」とお考えの方にとってヒントとなるような2組のお客様のスーツをご紹介したいと思います。
偶然にも、2組ともベスト付きのスーツですが、表素材が全く違うご注文でしたので、きっと仕上がりは同じ用途とは思えないほどの異なる雰囲気になることでしょう。
私も出来上がりが楽しみでしょうがないのですが、皆さんもどうぞ期待していて下さい。

それでは、まず1組目のお客様は大阪にお住まいのMさんです。
Mさんは今回が当社で初めてのオーダーですが、ご来店前に1通のお問い合わせメールをちょうだいしておりました。
下記がそのお問い合わせのメールですが、今回のご注文に至るまでの経緯が充分に伝わってくる内容ですので、皆さんもどうぞご覧下さい。

03.8.19
件名:リネンスーツについて質問
初めてお便りさせていただきます、Mと申します。
リネンのスーツを探していて御社のサイトに辿り着きました。

今年の11月○日にハワイで結婚式をするのですが、その際の衣装として使いたいのです。
挙式会場は教会ではなくビーチです。
出来るだけラフに(でもちょっとスタイリッシュに)と考え、それにマッチするのはやはりリネンのスーツだろうと思っています。
(こんな理由でもないとなかなか作れませんし)

麻のスーツはもともと既製品の数が少ない上に、もうシーズンも終盤(というか終わり)ということでオーダーしかないと思いました。
しかし、オーダーをするのは初めてなもので、どのくらいのコストと時間がかかるものなのかピンときません

... というわけで以下に質問させていただきます。
たとえば今週末(8/23〜24)に採寸して頂きますと10月中の納品は可能でしょうか?
また、身長165cm・標準〜やや細身体型で、御社サイト上のアイリッシュリネンを使用して作成した場合の予想される価格帯も(デザインによりさまざまなのは解っていますが…すみません)教えていただけるとありがたいです。

あまりメールのやり取りでデザインを決めたりという時間が取れない職業ですので、出来れば採寸と同時に様々な項目をヒアリングして頂いて同時にデザインも決定してしまえたらと思っております。(幸い、大阪在住ですので御社にも伺いやすいですし)

申し訳ないのですが上記のように急ぎの事情ですので、簡素な文面でも結構ですので質問への回答をよろしくお願い致します。 (大阪府 M)

★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★
なるほど!ハワイの式も今やビーチですか!?
こういうメールを頂くと商売も忘れ、つい行ったこともないハワイのビーチを想像してしまいます。(^^;)
傍らのレディス担当藤本も「負けられん、いつかは私も〜」と闘志を燃やす始末。(コレ読んだら怒りよるやろうな....)
そして、早速このようなご返事をMさんにお出ししました。

03.8.19
件名:お問い合わせ有難うございました。
おはようございます。オーダースーツのヨシムラ(清水)です。
今し方はリネンのスーツについてのご質問を有り難うございました。
Mさんは11月にハワイでご結婚されるとのこと、今が一番いい時期ですね、羨ましい限りです。

さて、ご質問いただいたリネンのスーツの件ですが、Webに出したアイリッシュリネンは在庫がないものもありますので微妙ですが、それ以外にもリネンの在庫はありますので多分大丈夫かと思います。(当社は卸売り部門もありますからシーズン毎売りきりの在庫ばかりではないのです。。。)
どうぞご安心下さい。

また、デザインについてはビーチでの結婚式だからラフに...とのこと、了解しました。
どうでしょうか、マオカラーなんかはそこそこフォーマル感もありますし、ボタンを外して着ればカジュアルにもなりますからこの辺なんかはいかがでしょうか?
マオカラー参考画像URL:冬物ですが・・・
http://www.vightex.com/rep/01/11a/index.html

ご質問いただいた費用と期間の方は
費用は... 上述アイリッシュリネンをマオカラーで仕立てても 53,000円(スーツ上下)+3000円(マオカラー加算)位、その他色々オプションをつけてもせいぜい5,000円ぐらいです。

期間は... 縫製そのものは3週間ぐらいでOKですが万が一に備えお直しの期間を加算したとしても+1週間ぐらいあれば問題ありませんので、今週末にご来店いただけるのでしたら充分すぎるほど時間があります。
何かありましたら随時メールでもお電話でもご相談をお受けしますのでどうぞお気軽にご相談いただければ幸いです。
★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★
マオカラーのリネンスーツはフォーマル感もタップリ、おしゃれ感もミックスとさぞやビーチにもと勝手にイメージは膨らみます。
と、あれこれ想像していたところ、Mさんよりすぐさまこのようなご返事を頂きました。

03.8.19
件名:清水様
先程ご質問させていただいたMです。
本当に迅速なご返答を有難うございました。

では、早速今週土曜日23日に伺いたいと思います。
14時か15時位にと考えておりますが御社のご都合はいかがでしょうか?午後のご都合のよろしいお時間を教えてください。

ご提案いただいたマオカラーですが、今回のスーツは挙式後も休日の外出やリゾートでの食事にと活用していきたいと思っていますので、今回はあまり「衣装衣装」したものではなく、普通のテーラードにしたいと思います。
細かいデティールは御社のサイトで予習して伺おうと思っていますが、お会いした際にはまた是非プロからのご提案をよろしくお願い致します。 (大阪府 M)


そして、予定通りその週の土曜日にMさんは素敵な彼女とご一緒にご来店されました。
まず、最初に生地に肝心の生地選びです。
数種類ご覧頂いた中から、婦人物のリネン100%の9025に決定です。
ご希望のアイリッシュリネンがよくよく調べたら品切れということもあり、代替え案としてこの商品をお勧めしたのですが、婦人物ながら紳士物と同程度の肉厚感を持ち、なおかつ光沢感に優れたこの商品です。
ベージュ・インディゴブルー・ブラックの人気色3色の内私のお勧めはインディゴブルーでしたが、 お二人とも意見一致でベージュに決定です。
リゾートのビーチに映えそうなベージュで季節感もタップリですね。

そして、デザインは次のように決まりました。
(ポイントの部分だけご紹介いたします。)

 衿はノッチ衿に決定
>>>お勧めのマオカラーよりは普段使いも利くノッチ衿にとの事でマオカラーはあえなく沈没です...。ハイゴージBでゴージライン全体を1cm高くしました。
 前釦は2つ
>>>ベストを強調させるのとこれからの流行をにらんだ選択です。
 ステッチはコバのミシンステッチ
>>>リネン素材にはコレがお勧めです。
 裏仕立てはアンコン仕立て
>>>裏地は柄裏のタッターソールのブラウン。こちらは彼女のお薦めです。
 リネンのスーツにベスト付き
>>>あえてクラシックなイメージでという思いで私からお勧めしました。
 パンツは2タック
>>>リゾートを意識したノーマルシルエット。

... と、このような内容に決まりました。

★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★
お話を伺っているうち、今回のオーダーは彼女が男性の貸衣装の内容がチープすぎ、人生の門出を飾るのには余りにもお粗末と幻滅し、インターネットで検索し当社のサイトを見つけたいうことも判明しました。
そうですね、当社で作れば一回限りの貸衣装と違い後々まで記念に残りますし逆に経済的ですよ!と営業トークで盛り上がりましたが、その反面彼女の期待には是非応えねばと責任は重大です



さて、2組目のお客様は、偶然にもMさんの接客が終わった直後にお電話でお問い合せ頂いたFさん(女性)です。
オーダーされるご本人は、以前に当店でご注文頂いたKさんとそのご婚約者のFさんのお兄さんにあたる方で、(←少々ややこしいですが、ようは花嫁のお兄さんです。)結婚式に参列するので、式に間に合うようにスーツを作って欲しいとのご依頼でした。
お電話では「はい 大丈夫です!」とはりきって答えたものの、事情はなかなか手強そう〜....。
何がそんなに手強いかというと.....

挙式は9月中旬で、納期を逆算すると仕上がりはギリギリ
なんとお兄さんは名古屋在住
生地とデザインは明後日ご来店の上、Fさん(妹さん)が決める
その日の夜に提携店で採寸(その日以外採寸不可能)
受け取りは式の前日!!

ご存じの方も多いかと思いますが、当店の提携店システムは
お客様に生地とデザインを決めてもらう提携店をご案内都合の良い採寸日時を聞いて提携店の都合を聞く両方の都合を合わせ日時を決定
というのが大まかな流れですが、今回のFさんのケースはこれを全て一日で一気にクリアの超レアケース
しかも肝心の提携店の休業日の関係で、採寸当日にようやく連絡がついたわけですが、「今晩なんとか頼む!!」と都合も聞かずの押し付けです。

と、まぁこのような事情もあり正直色々と大変だっだのですが、生地の手配や提携店よりの採寸情報の入手、打ち合わせ、職出しとバタバタと時間との競争の末、Fさんのオーダーも無事何とか最終まで決定いたしました。
ちなみに、Fさんのオーダーはこのような感じです。

ジャケットとパンツの生地は光沢感の強い G3154 ロロのFour SEASONSブラック
ジャケットは4ボタンのハイゴージラペル
オッドベストが今回の最大のアクセントですが、生地はG3079 日本毛織のブルーの千鳥格子で決定です
ベストのボタンはくるみボタン・・・フォーマルっぽいお洒落には素敵です。
★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★
さてさて、今回は偶然にもウエディング関連のご注文が続いたわけですが、ウエディングでも片や当のご本人、片や参列者と置かれている状況は全く違います。
生地やスタイルはお二人それぞれで異なりますがお受けした時期がほとんど同じで、私も出来上がりが非常に楽しみです。
それでは、次回に2着のおめでたいスーツをご覧にいれますので、乞うご期待下さい。フウ〜