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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

 大阪店フルオーダー受注会報告
海の日を過ぎると普通は梅雨も明けるものですが、今年は一体どうしたのでしょうか?
空梅雨と言いつつも梅雨になったらなったでなかなか明けず本当に今年の気候はおかしいですね。
とはいえ、本稿がアップされる頃には入道雲の夏空が広がっているのではないでしょうか。
これでいよいよ夏ですね。

さて
今月は7月19・20・21日の3日間大阪店で行いましたフルオーダー受注会についてSHOPMASTER吉村から皆さんにご紹介したいと思います。
(事前のアナウンスはこちらに掲載中。)

あれ? 普段東京にいる吉村が何故 大阪のオーダー会に?

...とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、今回は工場長の吉井氏と不肖私吉村が東京から2人で乗り込んでいくことで
従来以上の顧客サービスをしよう!
という事を大きな目的にしていたからでした。

HPで事前に告知して、希望者を募り...お客様が集まるか数日不安な日々を過ごしましたが、蓋を開けてみるとビックリ!
当初20(金)21(土)の2日間だけを予定していたのに、それが満杯
嬉しい悲鳴と共に前日の木曜日からオーダー会を行うことになってしまいました。
更に更に!!土曜日はスケジュール表には記載していませんが朝一8時からご予約が入るまでになっていました!
ホント、大阪の皆様、大変なご期待を頂きありがとうございました!!

さて、
そんな予約が一杯になった自慢話はどうでも良いことですね。
大切なのはどんなご注文で、どんなご対応をしたかということでしょう。

そこで今回は初めてお会いする大阪店のお客様達に東京SHOPMASTERの私がどんなことを考えどんなご案内を差し上げたかをご紹介したいと思います。

話は、ご注文時とご注文から仮縫い迄の間仮縫い時3つに分けてご案内します。

ご注文の時
〜 はじめに 〜
まず初めに今回はフルオーダーのご注文ですので普段のオーダーとはちょっと手順が違いますからこの辺から説明します。

通常イージーオーダーの場合

 1.生地・デザインの決定2.採寸3.縫製4.納品

...といった手順で行われるため、お客様はご注文の際と、仕上がりの際にご来店頂く形になります。(もちろんリピーターの方はご来店なしでのオーダーも可能です。)

これに対してフルオーダーの場合

 1.生地・デザインの決定2.採寸★仮縫い3.縫製4.納品

...と途中に『仮縫い』作業を伴います。
そして、この『★仮縫い』を今回7/19〜21の期間で私(吉村)と工場長の吉井氏とで行ない、
その際には、吉井工場長が技術面を、私(吉村)がデザイン面を煮詰めていくのがお互いの役割分担でした。

ですが・・・
何分にも私の役割である『デザイン面』というのは実はで言う1.の時に殆ど決まってしまいますし、1.の際に色々ご相談いただいた延長線上に仮縫いがある訳ですから、ご注文時に立ち会っていないという事は仮縫いの際実は非常にマイナス要素となってしまいます。

つまり、お客様が「注文時に依頼した●●だけど、どうなりました?」と聞かれた時、慌てふためいたり「何ですか?それ?」などといったらそれだけで仮縫いの接客としては失格だからです。

そこで今回はそのようなことにならないよう2つの対策を施しました。

対策1:ご注文のため来店される人が多い日に集中して大阪出張
>>> やはり一番は自分がご注文を直接受けること、これが一番大切です。  そこで、オーダー会でご注文された方が一番多く集中して来店する日にポイントを絞って電撃大阪出張をしました。
ちょうどそれはオーダー会に遡ること2週間前7/5・6だったのですが、お陰で2日で4人のお客様に直接お会いすることができました。
確かにコストは掛かりましたが、別件の仕事もありましたから何とか経理に許して貰いました。

対策2:担当者から十分なヒアリング
>>> 全てのお客様を直接受けたいのは山々ですがどうしても物理的にできません。
このため東京店までお客様毎の顧客ファイルを事前に取り寄せ、その上でご注文を受けた大阪店各担当者へTELにて入念なヒアリングを行いました。

どんなことを聞いたかというと、、、それは例えば、お客様がフルオーダーの何に期待をしているか?とか、ファッション的にどんな物を求めているかとか、ご体型的な悩みはどこか等々、お勤め先や仕事内容に至るまでありとあらゆる情報を聞きまくりました。

当社には幸いお客様のご注文履歴を画像のような顧客ファイルで事細かにファイルしているためこういった資料を見るとおぼろげながらお客様の求める物が見えてくるのです。

これでイメージトレーニングをしていたのです。
画像は今回オーダーされた皆さん全員分の顧客ファイルです。
画像だと分かりにくいのですが重ねると約10cmの厚さです!

以上が、ご注文時のいきさつ。

ご注文から仮縫いまでの間は・・・

続いて行ったことは、仮縫いの用意ができて、いざお客様を迎える前に何が出来るか?ということ。

当社では仮縫いを行う予定の方には、アポの数日前にアポ時間の確認程度の簡単なご連絡をするのですが、今回はそのタイミングを利用して、今回は私からお客様に色んなことを伺うメールをお入れしました。

例えばこんなメール。

メール その1  〜 ■■様へのご案内 〜
メール その2  〜 ○○様へのご案内 〜
お読みいただきいかがでしょうか?

出だしの部分など定型的な部分もありましたが、全メール全てバイオーダーでメール対応しました。

でも、ここまでしないとお客様のニーズを100%汲み取るというのは難しいのです。

いざ鎌倉(仮縫い)へ・・・

上述のようなメールでのご案内を皆さんにお送りすると、気持ちは相手にも伝わる物で殆どの方から色んなお返事(ご要望)を頂き、これでまた一歩お客様の見えない姿が見えるようになってきました。

そして次は、いよいよ工場長をお招きしての仮縫いです。
当日は、お客様がお見えになる前に顧客ファイルを読み直し。。。
画像のように仮縫い時の型紙を広げて、体型的な特徴等をチェック、チェック。
それから、いざ鎌倉です!
そして、実際の仮縫いとなると、今度は私は吉井工場長とお客様の架け橋役。

私の役回りは、お客様が興味を持ちそうなご本人の体型的特徴の説明や仮縫い工程一つ一つの目的や説明などなどをお客様が聞かれる前に工場長に質問すること
そして、工場長がついつい難しい説明をすることをお客様に分かりやすい言葉でそれを翻訳すること、それが私の架け橋コーディネーターとしての役目です。

例えば、先述メールでご案内したギタリストの方には、、、ギターを弾く格好をして頂き、演奏時の姿勢をチェックしたり、それを工場長と一緒に検討したり...
...と、私は直接ピンを打つ仮縫いは行えませんが、このお客様と職人をつなぐ接着剤の役割というのは実は大変気を遣う重要な作業なんです。
(加えて、社内的な教育の場であったり、全体の時間管理もしなくてはいけなかったりと、全てにおいて気が抜けません。。。)

これ以外にも今度は、本来目的の仮縫いで予想以上にご体型的な難しさが出るお客様が現れたりと、う〜ん、、、吉井工場長も含めてですが、目が回る忙しさでした。


なかには、こんなお客様も・・・
今回一番難儀したのは、京都にお住まいのOさん
仮縫いの際にはわざわざ手土産まで頂戴したのですが、仕事の方は一番辛かった。
何と言ってもご体型的な右肩下がりが激しすぎて、何度肩を解いて補正してもなかなか上手くいかないのです。
画像内の背中の中心線をご覧下さい。
お尻の方に行くに従って左にずれていますよね。
これは右肩下がりが原因でこうなっているのですが、この調整を何度も何度も繰り返しました。

こうなってくると、黙って四苦八苦しているよりお客様と一緒になって悩みながら解決していく方が一体感が生まれると思い、懇切丁寧に、「今ここをやってます。でもこれではまだダメです。。。」なんて会話をしながら接客したり。

ホント、オーダーですので当たり前ですが一つ一つそれぞれのドラマがありました。

さて
こんな紹介しても紹介してもキリがないご注文が14件、ただ今吉井の元で本縫いに入っています。
14名のお客様なら、14個のお客様いらっしゃ〜いの原稿が書けるのが当社の凄いところですが、さすがに私の能力が追いつかず、今回はそこまでは紹介できませんが、次回は出来上がりやご感想などをまた皆さんに紹介したいと思います。

フルオーダーは確かに高い買い物です。
でも、ディテールをハンドメイドで作ったり、ご自身の体型的特徴についてコンサルティングを受けながら仮縫いするのは、コストパフォーマンスで考えれば、決して他のオーダーに負ける物ではないと自負しています。
機会がありましたら皆さんも是非チャレンジしてみてください。

・・・ということで今回の大阪店オーダー会の報告第一段はお終いです。
次回は仕上がりのご案内や、他のお客様のご紹介などをいたしたいと思います。
どうぞお楽しみに〜!!

最後に・・・懴 悔 話
今回の大阪店オーダー会、初めて大阪店の営業で自分が最前線に立つと言うこともあり、本稿の通り、いつも以上に気合いが入り、必死になって頑張った自分でした。

・・・が、
頑張りすぎて、2日目の金曜日、折からの40度近い高熱酷い下痢でダウンしてしまいました×××
本当に自分が情けない、、、
こんな悔しい思いをしたのはもう何年もないことでした。
でも、身体が動かない。。。

本来は全てのお客様を私と吉井氏でご対応すると約束したオーダー会だったのですが、金曜日に仮縫いをしたお客様本当に申し訳ありませんでした。

でも、ダウンしたのは金曜日だけ。
翌土曜日はオーダー会のピークと言うこともあり、熱はまだまだありましたが、朝8時から最後までキチンと仕事をしました。

土曜日のお客様、私がふらふらだったこと、気付かれてました?(笑

武士は喰わねど高楊枝? どんなに辛くともお客様や部下の手前、辛いとは言えなかった吉村でした。