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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

 初めてのオーダースーツ
プールや海の季節がやって参りましたね。
夏本番となり、私の周りでも恒例の夏風邪が流行ってきております。
私はというと、毎年、季節の変わり目に風邪をひいてしますのですが、予防を徹底して今年こそは風邪をひかないように気を付けたいところです。

さて、そんな7月も終わろうとしている頃、当社メンズ部門に4月と6月に新入社員が入社しました。

え?何故ここへ来てそんなことを?と思われるかもしれませんが、売る側の人間も最初は知識やら、感性やらがまちまちです。
そんなとき一番勉強になるのが、自分のスーツを仕立てること。
これにつきるのではないでしょうか?

最初の内は何を基準に仕立てたら良いのか、お客様目線になかなかなれません。
そんなときに、とても効果的なのが自分で好きなスーツを仕立てること。
この経験によって、良かった経験や、少しここをこうしたいな?と思った経験が生きた情報としてお客様に提案できるのです。

私も新入社員の頃、1着仕立ててみたのですが、ややサイズが大きかった為(主観ですが)、2着目より、かなりサイズダウンしました。
そこで個人的に感じたのが、あぁデザインやサイズを決めるときは、自分の好みを恥ずかしくても強く主張すべきなんだなぁということです。

ただ、お客様の目線で見ると、初めてお店に来たところで、そんな自分の主張ができるのか否か
そう考えるようになりました。
そういう体験をしたからこそ、お客様から引き出せる物は引きだそうという考えになり、現状にいたりますが、このような経験は非常にリアルであり、今でも自分の接客、採寸の芯の部分でもあります。

そういうこともあり、第一作目は、本音を聞き出せる良い機会だと思い、6月に入社したT君のスーツをこの場を借りてご紹介させて頂きたいと思います。
(本来、4月に入社したA君のスーツを先にご紹介したかったのですが、タイミング悪かったため、後日アップさせて頂きます...)

「私」:T君、今回のテーマは?
「T君」:えぇとりあえずブリティッシュスタイルです!
「私」:と、とりあえず?!
「T君」:い、いえすみません、口癖です。
「私」:あ、んじゃ、ブリティッシュスタイルね。

「私」:んで、生地を選んだ理由は?
「T君」:最初なんでクラシックな物にしたいと思いました。
少し、シャドーストライプの幅が広いので、クラシックになると思まして。


「私」:今回仕立てたポイントは?
「T君」:左利きなので、チェンジポケットや内ポケットの仕様を通常の左右反対にしてみました!
「私」:ほう!それはネタになりますね。

「私」:最後に、何をベースにスーツを仕立てたの?
「T君」:アークティックモンキーズをイメージしました。
「私」:あーくてぃっくもんきーず!?...調べれば分かる?(汗)
「T君」:ネットで調べればでますよ〜。

と、このような取り調べのような感じで今回のポイントを伺ってみました。
アークティックモンキーズ... 調べたはいいものの、ジャケットなどにはスーツ姿はありませんでしたが、そんな感じのスーツにしたいんですね。
勉強になります。

それでは、実際にT君の仕立てたスーツの仕様について、ご紹介させて頂きます。

■ 生地 ■
秋冬物/ジョンロバートショー/シャドーストライプ

■ スーツデザイン ■
<上着>
 フロントデザイン
シングル2つボタン
 衿型
ノッチドラペル/衿幅8.5センチ
 ベンツ
サイドベンツ
 フロントカット
カッタウェイ
 脇ポケット ハッキング ±1.5/チェンジポケット付き
 胸ポケット ハコ
 台場 角台場
 袖ボタン 本切羽/4つボタン
 見返しステッチ コバピックステッチ(AMFステッチ)
 裏地 Z494-2(ボルドー)
<下衣>
 タック ノータック
 脇ポケット ナナメ
 ピスポケット 両玉左右ボタン止め
 裾口 シングル/モーニングカット
 備考 持ち出し付き、ベルトループ6本
<ベスト>
 フロントデザイン シングル6×5
 胸ポケット 左ハコポケット
 脇ポケット 左右ハコポケット
 備考 尾錠付き、背裏黒裏地使用

そしてこちらが、イケメン新入社員こと「T君」
上記のようにスリーピースで仕立てたようです。

私も秋冬物は全てスリーピースで仕立てる主義ですが、T君もそういう考えのようです。
なかなかベスト込みのスリーピースはサイズ感が絶妙な所もあり、あまり販売されていないため、オーダーならではのオプションではないでしょうか。

また、今回のサイジングは、あまり好みが分からないということもあり、25歳という年齢から加味してタイト目に寸法を計ったようです。
一着目のベースのスーツができれば、それを元にここをこうした、ああしたいというのがでてきますので、これからどんどん感性を磨いてお互いに頑張りましょう。

この経験を生かしてお客様への良いサービスに結びつけられるようにしたいですね。
首を長くして仕上がりを待ってるT君。

出来上がりましたら画像と合わせてご紹介させていただきますので、楽しみにしてください♪
...あ、もちろん自腹です!!