オーダースーツ屋のシャツと言うと、役柄で言えば主役はスーツで、シャツは脇役?なんて僕思っているんですけど皆さんはいかがですか?
ヨシムラグループの27店舗では、売上の概ねスーツやジャケットなどのテーラードアイテムが8割強、シャツは2割弱と言ったところからどうしてもそんな風に思ってしまいます。
一方で、シャツ一筋に30年、あのVANに在籍していたSさんが立ち上げた「メーカーズシャツ鎌倉」は、今でこそ価格は6,900円からですが、長いこと4,900円で頑張って、シャツウェアの裾野を大きく広げたのは貢献大ですね。
今でこそ価格は6,900円と4割の値上げになりますが、そこは創業者の後を継いだ2代目が品質とサービスを高め、しっかり「価値」を上げて今日に至っています。価格だけ上げても消費者はついて来ませんものね!
ヨシムラグループではシャツを7,500円から販売しています。メーカーズシャツ鎌倉より600円高いですが、そこは自分好みにカスタマイズできるオーダーシャツからと言うのも有るのですが、しっかり商品価値を上げる為、製造・販売がワンチームになって社員がアイデアを出し合って、デザインやサービスの向上に日々注力しています。
シャツやスーツなどのメンズドレスウェアは、長い歴史の中で既に「完成」されたものの為、衿や釦位置、巾や高さを数ミリ、数センチ変えるだけで服の表情が変わり、今までになかった魅力的なものになって行きます。
例えばこの春スタートしたシャツのニューデザイン「ドレスボタンダウン」は、オーダースーツのヨシムラ大阪店の河本君の「衿のロールに拘る」アイデアから、システムや工場、店舗を動かして実現したもので、こうしたアイデア発信がこれからも続いて行きます。
お客さんの価値観は多様だからこそ、「衣」の両輪であるファッション性と機能性に沢山のアイデアを貰いサムシング・ニューが生まれます。
ECショッピングも便利ですが、コロナ禍も落ち着き、改めて服を求める楽しさやトキメキをより感じて貰うには、リアル店舗でリアル素材を手に取りリアル接客を受けてもらうのも良いかと、そして衣食住の基本「衣」を高めて行ければと思います。
写真上段:ドレスボタンダウン
写真下段:メーカーズシャツ鎌倉本店