オーダースーツ屋のシャツ
2024/04/14
オーダースーツ屋のシャツと言うと、役柄で言えば主役はスーツで、シャツは脇役?なんて僕思っているんですけど皆さんはいかがですか?

ヨシムラグループの27店舗では、売上の概ねスーツやジャケットなどのテーラードアイテムが8割強、シャツは2割弱と言ったところからどうしてもそんな風に思ってしまいます。

一方で、シャツ一筋に30年、あのVANに在籍していたSさんが立ち上げた「メーカーズシャツ鎌倉」は、今でこそ価格は6,900円からですが、長いこと4,900円で頑張って、シャツウェアの裾野を大きく広げたのは貢献大ですね。

今でこそ価格は6,900円と4割の値上げになりますが、そこは創業者の後を継いだ2代目が品質とサービスを高め、しっかり「価値」を上げて今日に至っています。価格だけ上げても消費者はついて来ませんものね!

ヨシムラグループではシャツを7,500円から販売しています。メーカーズシャツ鎌倉より600円高いですが、そこは自分好みにカスタマイズできるオーダーシャツからと言うのも有るのですが、しっかり商品価値を上げる為、製造・販売がワンチームになって社員がアイデアを出し合って、デザインやサービスの向上に日々注力しています。

シャツやスーツなどのメンズドレスウェアは、長い歴史の中で既に「完成」されたものの為、衿や釦位置、巾や高さを数ミリ、数センチ変えるだけで服の表情が変わり、今までになかった魅力的なものになって行きます。

例えばこの春スタートしたシャツのニューデザイン「ドレスボタンダウン」は、オーダースーツのヨシムラ大阪店の河本君の「衿のロールに拘る」アイデアから、システムや工場、店舗を動かして実現したもので、こうしたアイデア発信がこれからも続いて行きます。

お客さんの価値観は多様だからこそ、「衣」の両輪であるファッション性と機能性に沢山のアイデアを貰いサムシング・ニューが生まれます。

ECショッピングも便利ですが、コロナ禍も落ち着き、改めて服を求める楽しさやトキメキをより感じて貰うには、リアル店舗でリアル素材を手に取りリアル接客を受けてもらうのも良いかと、そして衣食住の基本「衣」を高めて行ければと思います。

写真上段:ドレスボタンダウン

写真下段:メーカーズシャツ鎌倉本店


オーダースーツのチラッと現状
2024/03/10
円安を背景に、ほぼインポート生地に頼って原料高に打撃を受けているオーダースーツ業界とは反対に、コロナ禍も落ちついてインバウンドが押し寄せて恩恵を受けている百貨店アパレルが少しづつ業績を回復させているようです(良かった、ホッ!)。

オーダースーツは注文から納品までどうしても3、4週間の日数が掛かるので、短期滞在のインバウンドには中々利用されないのが現状です(7Daysオーダーというスーパークイック生産だってあるのに残念!)。

一方で、レディメイドスーツはバブっていた90年代にピークを迎え、その後減少傾向で3掛け強に落ち込んでいる現状のようです。出生数も年々減少して、直近では年間70万人余りと言う数字に、これまでの消費の主役たる団塊ジュニアの年間200万人位と比較すると、あまりに少ない出生数に驚きより将来への不安が大きくなるのですが、、、頑張らねば!

スーツ業界については、世界一の販売数を誇る郊外紳士服専門店も国内シェアの大きさ故に苦境に立たされており、レディメイドスーツは今後持ち直さないだろうとの予測の基(1世帯当たりのスーツ価格は2000年10,000円⇒2022年3,299円:日経新聞)、昨今我々オーダースーツ業界へどんどん参入してきている現状です。

郊外紳士服専門店最大手のA社は約600店舗の既存店内で売上100億を目指してオーダースーツの販売を開始、これは相当な脅威になると思いますし、紳士服専門店大手のK社では一足早くオーダースーツ専門店舗Dを路面やデベロッパー、百貨店のインショップで既に60店舗ほど展開している模様で、レディメイドスーツのように大量の在庫を持たず、店舗面積も比較的狭小で運営できるメリットを考えると、今後さらにオーダースーツ市場へ新規参入者が増え競争が激しくなる現状です(実際、全くの異業種からの参入もあり熱い宣伝合戦を繰り広げています)。

先行している我々が事業を順調に進めるには、色々(ヒト、モノ、カネ、情報など)とありますが中でも僕が思うに『顧客が満足してリピーターになってくれる質の高い接客の実現』、これが一番の成否を決める要素だと思っています。

スタッフの皆さん、現状を突破する為、日々心して共に努めてまいりましょう!


後工程はお客様!
2024/02/03
今日は久しぶりに山形や秋田の工場を1泊2日で訪問しています。
前回訪ねたのは8年余り前のことなので、山形工場のIさんや秋田工場のIさんと電話で待ち合わせ時間と場所を打ち合わせたものの、記憶力の怪しい僕としては名前と顔が一致するか少々不安が有ったのですが、二人の方がずっとしっかりしていて無事出会う事が出来ました(と言うより見つけてくれました、笑)。

一日目は山形工場へ、、、
心配していた雪も少なくスムーズに工場へ到着。ここでは上着とベストを縫製しています。今回の訪問目的は春からスタートする某取引先のお客様宅への直送にあたり、発送前の最終検査の体制作りでした。早速工場内へ久し振りと言うことも有って、工程の始めから見て行くことにしました。このとき、標題の「後工程(あとこうてい)はお客様」意識が個々の工程担当者に根付いているか?この意識の浸透具合で最終検査の苦楽が左右されるんです。

2日目は秋田工場へ、、、
朝から深々と雪が降り積もり工場周辺は見事な銀世界になっていました。この日は先述の某取引先商品担当責任者のYさんに同行しての訪問。ここではスラックスを縫製しています。先ずは全体を一巡した後、気に成る工程をYさんとは別行動で検証していました。Yさんから特に問題点の指摘などは無かったのですが、僕が気に成ったのは糸余りや糸くずの処理でした。この点、「後工程はお客様」の意識が工程担当者に足りず、検査担当者の手を煩わしていました。工場責任者のIさんも問題意識を持っており、一層の改善に努めることを約束して別れました。

「後工程はお客様」とは?
縫製工場では沢山の工程を分業しているため、自分が担当する工程を、後に控えている工程を担当する人達が効率よく仕事が出来るようにする為、自社内であっても「後工程の人はお客様」という意識を持ち、品質管理に配慮して個々が担当している工程をそれぞれ全うすると言う概念です。

一方で、配慮に多くの時間を費やすことは本末転倒になりますから、ちょっとした工夫を施すことで充分です。要点を箇条書きや図にしてまとめたり、注意点やスローガンをメモで残したりして、小さな配慮を積み重ねることで、生産性の向上へ繋がって行くと思います。そして、信頼関係が強まって仕事のバトンタッチがきっときっとスムーズになると思いますよ!

写真上段:秋田工場前の雪景色

写真中段:緊張感を漂わす?取引先商品担当責任者と工場側責任者

写真下段:商品出荷前の最後の砦、最終検査に集中する担当者達


辰年
2024/01/03
あけましておめでとうございます。
皆さんは、新年いかがお過ごしですか?

私は大晦日から元旦にかけて、少し飲みすぎました。そして、食べ過ぎました。
暮れから娘がやって来て、カミさんは「忙しい、忙しい」と言いながらも昼間は嬉しそうに、空き部屋になっていた娘の部屋を掃除したり、お節料理の手ほどきをしているのを、蚊帳の外の私はただ眺めてはニヤニヤしていました。

夜は我が家の納会スタートです。
先ずは頂きもののフランス産の何とか?と言うシャンパンを空けてから、ビール?本(忘れました、笑)、そして日本酒の封を切ろうとしたところで、カミさんからストップが掛かり、目が覚めると元旦でした。

年々弱くなっている酒は良しとして、今年は体力強化の為、アルコールは少し控えて(程度によりますが)、体をもっといじめて、飲むより(運動で汗を)出す、を心掛けて実行しようと思います。

心の方、精神面について言えば、、、
昨年のブレイブブッロサムズこと、ラグビージャパンのワールドカップでの戦いっぷりに元気をもらい、戦いっぷり以上にそれまでの過程でひとつひとつ積み上げた努力と忍耐(これって、優れた能力だと思います)に強く感銘を受けました。1年の半分を合宿暮らし、その間の練習では早朝から夜までのハードトレーニングは苦行そのもの。言い表せない辛さだったと容易に想像できますが、その先の勝利や好きだから乗り越えられたに違いありません。

表には出ていませんが、この練習で脱落しワールドカップの代表候補から外れた選手も大勢いると思うんですね。その差って何だろうと考えると、それは「日本の為に」と言うモチベーションの高さに尽きると思います。我が身に振り返って、フォアザチームと言うモチベーションを年間どれ位の割合で持ち続けられるか。
この事を肝に銘じ、まずは初売りから本年始動です。

今年もいろいろな変化が予想され、いろいろな対応が必要とされますが、精励恪勤、奮励努力で頑張ります。
ご支援の程どうぞよろしくお願い致します。

写真上段:自宅前で恒例のパチリ

写真下段:柳瀬川から見える初日の出


今時の気分?
2023/12/17
ようやくコロナ禍が落ち着いて来て、4年ぶりに日常を取り戻しつつある今年も、後2週間ほどで新年を迎えようとしていますが、皆さん振り返って見ていかがでしたか。

コロナ禍が始まる直前の2019年、IFSさんが行った消費者調査によると「経済満足度も生活満足度も高い」と回答した人が全体の5割程だったのをヘーッ?!と感じたのをよく覚えています。反対に、どちらも低いと答えた人が3割弱でしたが、最近は逆転しているかも?です。

僕は、多くの企業で生産活動が滞り生産性が低下した為に、一世帯当たりの収入格差が生じ生活満足度が低下し、ネガティブな気分を抱いている人が増えていると思います。

一方で、僕の身近な人ですけど、ポジティブに行動(生活)している人も沢山居て、本当に活き活きとして見え羨ましく思うんですね。
そんな人たちの共通点は、皆さん「無理せず、リラックスして、前向きに考えて生活している。」と言うんですけど、、、
これって、僕から見ると「言うは易し行うは難し」で、強い意志と精神力を持てと言うことかなと思うんですよ。

具体的にはどうしているかと聞くと、旅行や運動で気分転換する、おいしいもの食べて良く笑う、そうしてなによりも健康維持だそうで、特別なことはやってないです(余談ですが、小旅行がてらディズニーランドがとても人気が有って、だから今年の営業成績も頗る良かったみたいです)。

オーダースーツの消費へはあまり向かいそうもないんですが(苦笑)、まぁ良しとして、案外シンプルですから僕も具体的事例はやってみようと思うのですが、ひとつ大事なことを感じたのは、それらの行動の中での「人との関わり」でした。それを皆さんすごく大事にしていました。

時期的にクリスマスが近い今でしたら、貰ってうれしい、あげて喜ばれる「ギフト」の交換もそのひとつでしょうか(因みに僕は、昔も履いていたワラビ―ブーツが欲しいんですけど、誰かプレゼントして)。

前向きに、安定した状態を作り出していく方向へ「消費の気分」は向かっていると思います。


2024AWシーズンに向かって!
2023/11/19
オーダースーツ屋のMD担当は今頃何してる?は、、、
現在進行形の2023年秋冬物の週初めに上がる売り上げデータに基づいて生地の追加をしたり、2024年春夏物のベースになる品揃えに対して発注の最終調整をしたり、ここへ来ていよいよ2024年秋冬物の仕入計画と品揃え企画を作成し(これは概ね終わりましたが)、さて生地の選品、粗選り、発注、そして社内プレゼン、アプルーバルと毎日息つく暇のないほどです(これは大げさでちゃんと呼吸はしていました、笑)。

悩みの種が価格MDで、今秋も昨年に続いて工場の工賃が値上がりし、何より生地の仕入れ価格が、為替や諸物価の高騰で上がり続けている現状です(参ったなぁ!)。ドルは昨年の今頃140円程が今年は150円程、ユーロが140円程が今年は160円程で推移していて予断を許さない状況です。

ビッグヴィジョンは創業以来、通常にスーツで通勤するビジネスマンにお求めやすい価格でオーダースーツを着て貰おうと言うコンセプトで営業して来てますが、適切な利益を得てこそ適切な成長が出来ると思うと、現状、値上げは避けられないところで日々悶々としています。

対策として、仕入れた生地は3年以内に売り切る、その為に発注の精度や在庫の回転を挙げて無駄を無くそう!効率を上げよう!と努めています。これは昨今の社会傾向にあるサスティナビリティとも呼応するところだと思います。

その為、店舗と工場では設備投資をしてIT化を進めて、オーダースーツを一部7日間で仕上げると言うスピード化を実現する事が出来ました。但し一方で、頂いた大切なオーダーを、単純な操作ミスでご希望と違うスーツに仕上げてしまうと言ったトラブルでお客さまを悲しませてしまうことも有りました。

そんな折知ったブルネロクチネリの「人間主義的経営」と言う理念。ブルネロクチネリと言うブランドは勿論知っていましたが、クチネリ社長のこの崇高な考え方は、改めて僕の胸に刺さりました。倫理観を非常に大事にして、経営を通じて一つの村を経済復興したり、適切な利益から適切な成長をし、それがまた適切な利益を生んでいる。

こんな好循環を実現する理想的なファッションビジネスが有ったんだぁ!と目から鱗でした。

写真上段:2023-24年ブルネロクチネリコレクションから(引用:ファッションプレス)

写真下段:2023-24年ブルネロクチネリコレクションから(引用:ファッションプレス)


クワイエットラグジュアリー
2023/10/14
コロナ禍からようやく抜け出せそうになっているこの頃、パレスチナ紛争がまたもや勃発し、ロシアのウクライナ侵攻による戦争も終わりが見えない、で世の中なかなか落ち着きを取り戻せないでいると皆さんも強く感じているのでは無いですか。ニュース動画に映る人が血を流し逃げ惑う姿や、特に子供たちの傷ついた姿を見るたびに僕の胸内が、、、

今、浮かれない、はしゃがない、落ち着きを取り戻す、そんなファッションを求めても良いのでは。

ファッションの世界では久しくトレンドが見えなかったのですが、今シーズン、気に成っているのが「クワイエットラグジュアリー」です。直訳すれば「静かなるぜいたく」。
慎み深く、謙虚で控えめ、派手さは無く、質を求める。人としてもそうありたいですね。

人で思い出したのが、西郷隆盛を推して「命も要らず、名も要らず、官位も金も要らぬ人は始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは大業を成し得られる人だと」。

ザ・ロウ(THE ROW)と言うブランド。ロゴをひけらかせず、目立たぬことを身上にしているブランドで僕の注目株です。

ブラックやチャコール、ベージュにホワイトなど、、、抑制された色使いのベーシックアイテムでコーディネイトされ、素材はカシミヤや高マイクロンのウールなど高質なものを使用しているアイテムが多く、流行に左右されずに長く着られるコレクションです。

デザインをしているのは、アシュレー・オルセンとメアリー・オルセンで、二人は双子の姉妹で、若いながらとっても息の合ったコレクションを創りだしています。

最初のコレクションは超ベーシックアイテムのTシャツ。オルセン姉妹はそれに「完璧」を求めて、着心地、フィット感、滑らかさ、肌触りの良さなどを追及。
以後も変わらないコンセプトで、トレンドレスなコレクションをクリエイトし続けています。

写真上段:レディスコレクション(ファッションプレスより引用)

写真中段:メンズコレクション(ファッションプレスより引用)

写真下段:オルセン姉妹の近影(ヤフー画像より引用)


笑顔がゴール!
2023/09/18
大谷翔平選手の「今シーズン終了」の報が流れた時、、、残念と安堵の複雑な心境に陥った。シーズン前からのWBCでの活躍、そしてメジャーリーグでの二刀流の大活躍で沢山の感動を本当に本当にありがとう。ありきたりだが、痛めた肘や脇腹をじっくり治して新たな感動シーンを演じて、茶目気たっぷりの笑顔を見せて欲しい!

「感動」と言えば、、、
僕らの仕事も、勿論、皆さんに喜んで貰うこと。
注文品の出来上がりをお渡しした時に見せてくれる、皆さんの笑顔ありがとうの一言が僕らをどれだけ「感動」させてくれるか。

でも時々悲しいことがあるんです。。。
出来上がった品が、お客さんの希望通りに仕上がってなかった時。
そりゃ、怒りますよね。
注文時の笑顔が一転してしまうんです。
そんな時、本当に申し訳ない気持ちで一杯になって次の仕事が手に付かなくなるもんです。

こうしたトラブルが起きた際、ヨシムラもビッグヴィジョンも「是々非々」で対応します。それでもダメな時、き綺麗ごとを抜きにした人間性のぶつけ合いになります。
かく言う僕も、時折、自分でミスをしてお客さんに迷惑を掛けていますが、年の功でビッグヴィジョンではお客さまトラブルの窓口担当をしています。
社長からは「玉岡さんは、大雑把!」という有り難くないお墨付きを貰い、神経が図太い、心臓に毛が生えている、と思われているからこの役目を担ったかも知れませんが、月に1回や2回、おおいに「胃」を痛める時が有るんです。

トラブルは、大概は注文を担当した者のミスですが、中にはお客さんの思い違いだったり、強〜い拘りだったりと、原因もいろいろです。こうした場合、事実確認から原因を突き止めて、お客さんには「謝罪」「出来る限りの対応」、社内では「反省」を記録した報告書を残し、事後のお客さまサービスの向上に役立てることにしています。

ここで私の教訓なんですけど、「反省」は自分に「言い訳」するとそれが活きないんですね。そうすると同じミスをまた犯してしまいます。自分のミスは素直に認めないといけない。

そして、どんなトラブルも「是々非々」と人間性が肝です。

写真:笑顔!笑顔!笑顔!


日比谷公園大音楽堂
2023/08/15
日比谷公園大音楽堂って言うんだ、と先日読んだ新聞で初めて知りました。
僕にはズ〜ッと「野音」でしたし、みんな(?)からも「野音」で親しまれて来たと思いますよ。しかも、出来てからナント100年にもなるんだと!!!(この間、ファッションも随分と様変わりしましたよね。)

僕が特別深い思いを寄せるのは2代目野音(現在は3代目だそうです)。学生時代唯一文化活動と呼べるバンドを2年ほどやっていた70年代の野音は、「和製ロック」の創成期。毎週のように開かれたロックコンサートは、100円や10円(!)と言う、今じゃ考えられない入場料で見れた(聞けた)からしょっちゅう日比谷に通ってました。

ここで初めて日本語の歌詞でロックを演奏したハッピーエンド(その後YMOを坂本竜一や高橋幸広と結成した細野晴臣がメンバーで、他のメンバーに大滝詠一や松本隆)、矢沢永吉が率いた「キャロル」や山下達郎が率いた「シュガーベイブ」、それに頭脳警察、村八分、RCサクセションなどなど、当時は未だ未だメジャーに成りきらない頃でした。

僕はどちらかと言えば演奏のテクニックが秀でたバンドやミュージシャンが好きで、当時比較的マイナーな竹田和夫の率いた「ブルースクリエーション」や、特に好きだったのが短命だった「フライドエッグ」でした。ギター、ベース、ドラムの「クリーム」を彷彿させる3人編成(ギター&キーボード:成毛滋、ベース:高中正義、ドラム:角田ヒロ)で、一人一人が凄テクのスーパーバンドで、初めて耳にしたときの衝撃は今だに忘れることが出来ません。

そんな「野音」はファッションムーブメントの発信地でも有りました。当時の70’sファッションを代表したデザイナーはサンローラン。ロングヘアーに、トップスはタイトなコンケープジャケットにインナーはフリルやレースのシャツだったりロゴT、ボトムはフレアパンツにヒールブーツを合わせたスタイルはミュージシャンやオーディエンスを始めストリートに広がって行きました。

その広がりの中から、ヒッピーファッションやフラワーモチーフのサイケデリックファッションが流行し、現在のボヘミアンスタイルもその流れを組んでいます。中でも当時大流行したのはベルボトムジーンズ。ブランド名が思い出せないんですが、「椰子の木」(?)のピスネームが付いたあのブランド、何だったけかなぁ???

細身で足の長い人が履くとカッコ好かったなぁ!(僕は正反対な体型でしたが、、、笑)

写真上段:日比谷音楽祭2023:日本経済新聞より引用

写真中段:70’sスタイル

写真下段:メンズテーラードファッションの変遷:MUUSEO SQUAREより引用


秋の陣スタート!
2023/07/17
野球はシーズン真っ只中で、今大いに盛り上がっていますね!
特に海の向こうのメジャーリーグでは、我らの大谷翔平チャンが大活躍!
打って良し、投げて良し、走って良しと大車輪の活躍で大盛り上がり!
どこまでこの前人未到の活躍が続くのか?楽しみやら心配やらでファンの僕としては少々複雑な気持ちですが、お陰様でたくさんの元気を貰っています。
僕らも翔平ちゃんに負けずに頑張ろうと勝手に思いますが(笑)、何せこの暑さ、どうにかして欲しいですね。

シーズンと言えば、僕らオーダースーツ屋にはオフシーズンは有りません(当たり前?)。他のオーダースーツチェーンやテーラーと競い合う毎日ですが、春夏秋冬の四季に合わせた商品の入れ替えがあり、今は秋のシーズンに向けた準備に精を出している時です。

そこで僕らの今日はと言いますと?
群馬にある倉庫へ総勢5名で、店に居る時とは少々違う、動き易いスタイルで、泥臭い作業をしにやって来ています。

群馬の倉庫は前身がパチンコ屋さんだったことから相当な広さがある2階建ての建物で、その1階を借りています。国道に面し、トラックが発着できる十分な駐車スペースもあり、なかなか条件の整ったところですが、唯一難点は本部から遠い点(世界文化遺産になった富岡製糸場が近くに有る群馬県の東富岡)です。そこへ仕入れた生地数万メーター(常に変動しています)を保管して、店舗の販売用に1着分の生地にカットしたり、管理用バーコードタグを付けて、各店舗へ出荷しています。

今日の作業は今年の秋シーズンに販売する予定の生地数千枚に、管理用バーコードを付けるのが目的です。今日だけで千枚ぐらいですがこれが暫くの間毎週続きます。付けた後は店舗に分配してバーコードを読み取り(これを間違えちゃうと後が大変、慎重に!慎重に!)箱詰めして送り出し、ようやく作業終了です。

こうした作業はファッション関係企業ならどこも同じだと思いますが(外部の物流会社などへ業務委託しているところも有る様ですが)、一見華やかに見える店舗での仕事も、裏では泥臭い地道な作業で支えられているわけです。これも店舗の仕事とは違い、気分転換になったり、良いコミュニケーションになったりと中々楽しいひと時でも有ります。

写真上段:倉庫内を縦横無尽に動き回る、身体能力抜群なYOSHIMURA&SONSの河本君

写真下段:作業終了後はお決まりの掃除をして整理整頓で完了!



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