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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

 アースカラージャケットのご注文です。
楽しかったゴールデンウィークのお休みも終わり、皆様、社会復帰が大変かと思いますがいかがお過ごしでしょうか?
夏休みまでまとまったお休みもなくこれから大変ですが段々と梅雨に向け湿っぽくもなり暑さも増しますのでくれぐれもお身体ご自愛下さい。

さて、今回はそんな暑いシーズンに向けて爽やかなアースカラーのジャケットをご注文頂きましたのでご紹介させて頂きます。
ご注文頂きましたのはお仕事柄、世界中を駆け回っておられるKさんです。
お仕事の内容はここではお話しできませんが何時もご多忙で我々の想像を超える忙しさの為、お会いする度に心配になります。
それだけ忙しいにも関わらずファッションに手を抜かれることが無く、我々本業の人間でも頭の下がる思いです。

そんなKさんはいつもフルオーダーでご注文頂くのですが仮縫いが終わる度に次のご注文を入れて頂くのでこういったお客様に支えられて我々が成り立つのだなと感謝しきりです。
今回もスーツ2着の仮縫いを終えた段階で新たなご注文を頂いたのですが今年らしく、また流行り廃りのない皆様にとってもご参考になるだろうジャケットです。
前回のジャケットスタイルの色々に引き続き、ご覧頂ければ幸いです。

今回、Kさんのご注文はビジネスでもオフでも使用できるジャケットということでご注文頂きましたが生地は私、山橋がスペシャルセレクションでもご紹介したゼニアのBL3312(ベージュ)に決定致しました。

この生地はウール51%にリネン49%が混紡されておりウールのしなやかさとリネンのざっくり感、両方が活きた生地です。
ゼニアならではの技術力でこの様な混紡でもスポーティーになりすぎず素敵なジャケットとなりそうですね。
ヘリンボーンということでなんにでも合わせることが可能な織り柄ですので重宝されること間違い無しです!!

また今夏のKさんのテーマカラーがライラックということでそのお色に合わせる色を考えたのですがこのベージュですとコーディネートしやすくバッチリですね。
この様に流行に左右されることなくご自身のお好きな色や形を具体的にお教え頂くと私共もお好みを把握しやすくなり大変助かります。

皆様もこの様にご自身のテーマをお決めになりそれに沿ってお考え頂くのもオーダーの醍醐味の一つですのでご検討になってみてください。
オーダーの幅が必ず広がるはずです。

それでは早速、今回決まったご注文内容をご紹介致します。
 生地
BL3312 ゼニア社製
ベージュ地、ヘリンボーン柄
 基本デザイン 
シングル2つボタン
 ゴージライン
高めB
 ボタン位置
標準(仮縫い時、調整)
 ベント センターベント
 前カット カッタウェイフロント
 胸ポケット

バルカポケット

 腰ポケット アウトポケット
 袖口 重ね切羽、釦4つ
 裏仕立て 大見返し ←夏のカジュアルはやっぱりアンコンですね。
 キュプラ Z530−F08(オリーブグリーン←良いアクセントになると思います。
 釦 ナット釦66番←ブラウンのナット釦は若々しく。
 ステッチ AMFステッチ(コバ)
 特記事項 肩パッド無し、たれ綿をつぶしナチュラルショルダーに、芯地薄いもの使用、上襟からプレスを甘く柔らかい雰囲気で
以上に決定致しました。

特にこれといった目立ったデザインではないのですがツボをしっかり押さえた流行り廃りのないデザインですね。
全体のコーディネートを考えるとジャケットだけが目立っても仕方ないので他のアイテムとのコーディネートを考え抑えめに決めていきました。

特記事項に記した肩パッド無し、たれ綿をつぶしナチュラルショルダーというところがオンでもオフでも着やすいポイントなのです。
当社でも2年ほど前から展開しておりますマニカカミーチャ肩パッドに加えてアームホール上部を形成するたれ綿というものも外してしまいます。
そうするとどうしてもスポーティーになりますからカチッと着たいときには少々難しくなります。
そこで今回は肩パッドは外すもののカッチリ感を失わない為、たれ綿をプレスでつぶし極力ナロー(柔らかい)な印象となるようお仕立て致します。
柔らかい印象になるとはいってもマニカカミーチャほどにはなりませんので程々にスポーティーとなります。
ちなみにマニカカミーチャですとたれ綿を抜くことから雨降らしという独特のギャザーが入ります。
(画像は今シーズンから開始したカバー付きマニカカミーチャです。雨降らし部分を分かりやすくするためカバーをめくって撮影しています。)

これがたれ綿が入ることでギャザーが無くなり柔らかな独特のラインとなります。
この様に肩の仕様一つで大きく雰囲気が変わりますので皆様もお気軽にスタッフまでお尋ね下さい。
※ちなみにイージーオーダーで展開するマニカカミーチャ仕様は厳密にいうとシャツと同じ袖付けとなるためギャザーは入りませんので悪しからずご了承下さい。

また上襟から下襟に掛けてプレスを柔らかく入れることで英国物のようなカッチリ感が抜けイタリアの様な柔らかな印象となります。
この辺りは出来上がり時の画像で次回ご紹介したいと思います。

さて皆さん、ご参考になりましたでしょうか?
オーダーの中には世界に1着しかないような個性的な仕様、デザインのご注文も有れば今回の様に他のコーディネートを考えて控えめに、でも見る人が見ればそのこだわりが分かるようなご注文もございます。
共通して言えることはどちらもお客様のこだわりが強いということですね。
我々も何とかそのご要望にお答えすべく日々奮闘しておりますがお客様からの情報量が多い程、理想のスーツ、ジャケットに近づける近道となりますので宜しくお願い致します。

それでは仮縫いの模様と仕上がりは次回でご紹介致します。
次回をお楽しみに〜!!

□□□ おまけの話 □□□

私、山橋がお客様をお相手する時に何時も心掛けているのがお客様のシューズはどの様なものかということです。
その様なことからお客様がご来店頂いた際、最も先に目がいくのがシューズですね。 いくらスーツ、ジャケットが素敵なものでもシューズに手を抜けば折角の素敵なお洋服も台無しとなってしまいます。
お洒落な方ほど、シューズには気を配っておられるものです。

言い返せばお持ちのシューズを引き立たせる為にパンツの丈や裾の太さをどうしようという所から始まりそのパンツに合ったシルエットのジャケットをと考えていった方が最終的にはバランスが良くまとまります。
その様なことからご来店頂くときには出来る限りお持ちのドレスシューズでご来店頂ければ我々は大変助かります。

これまで「シューズに余り気を配っていなかったな〜」というお客様はシューズのセレクトを考えるだけでスーツ、ジャケットスタイルの幅が広がりますし着こなしがグッと洗練されますので是非考えてみてください。

当社でもエトスクラブパティーヌ・シューズを取り揃えておりますのでご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。
待ってま〜す!!
(執筆:山橋)