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オーダースーツのヨシムラ
お客様!ありがとう!
 生地は同じでも裏側は? 
8月に入り夏も真っ盛りになってきましたが、皆さん元気にお過ごしですか〜?
当社は 8月12日(金)〜15日(月)まで恒例の夏期休業を頂きますが皆さんも夏休みのご予定はお決まりですよね。(ちゃっかり夏期休業の宣伝を。)

さて、
CoolBizやら夏休みやらで8月はスーツ(ジャケット)を着る機会が少なくなりますが、それでも7月の@セールで沢山ご注文頂いたスーツがどんどん仕上がって参りました。
そこで今回は先月のお客さまいらっしゃ〜いからの流れで、スーツの裏側のポイントステッチパイピングでスーツの雰囲気がこんなに変わる!という例を皆さんにご覧いただきたいと思います。

今回ご覧いただくスーツの生地はすべて同一の物を使用していますので、後は裏地やステッチ・パイピングの色だけでこれだけスーツの雰囲気が変わります。
意外と裏地やステッチは侮ってはいけないポイントだということをご理解いただければと思います。

それでは、簡単に生地の説明をしてから仕上がりのご紹介。
生地のご紹介
今回登場するスーツの生地は裏地等の比較のためすべて同じ物に統一しました。
それは...英国を代表するメーカーの1つJOHN FOSTER社の生地。
色柄もミディアムグレー地にシルバーと青紫のストライプと、夏らしく涼しげな色目が特徴の生地です。
日頃からも人気があり、かつ@セールで商品の回転が良く仕上がり例の画像を沢山撮れると思いこの生地にしました。
生地は画像の左側濃グレーです。
そして、仕上がりは・・・
普通仕上がりは最後に掲載するのですが、今回はスーツの裏側がメインなので仕上がり画像は前座です。(^^;)

仕上がりは2つボタンや3つボタン等の違いやサイズの違いはありますが、これは今回は主題ではありませんので代表的なスーツ(一番ボディーに着せて見栄えが良かった物)だけを掲載します。
こちらは社内では通称マツケンさんと呼んでいるMさんのスーツです。
う〜ん、3つボタンの中掛けデザイン...相変わらずの人気デザインですね。
襟の雰囲気が、なかなかカッコイイ。
生地がバリッとした英JOHN FOSTER社製ということもあって、中掛けで襟の立ち上がりがフワッとしても、クラシコイタリア的な柔らかさ・優しさというよりは英国的な胸板を強調した仕上がりになっています。

それでは、ここからが本題、スーツの裏側はどんな風になったでしょうか?
今回は原稿を書いている1週間の間に同じ生地で4人のお客様の仕上がりがありましたからこちらをご紹介します。

Sさんの仕上がり
Sさんはいらっしゃ〜いでもご登場いただいた方。
ポイントステッチサックス(水色)にされたいとか、青紫のパイピングとか、色々悩んだ挙げ句に次のようになりました。
特徴は次の通り
裏地はシルバーグレー
お台場仕上げ
お台場周りはパイピングで裏地の濃色部分を使用しコントラストを付ける
D管止めは渋くシルバー
○ SHOPMASTER的見解 ○
なかなか渋く仕上がっています。
スーツの内側お台場部分の周りは通常ポイントステッチ、希望があればパイピング(状況によって追加費用要)にしますが、パイピングにするとグッと落ち着き高級感が出る反面、ポイントステッチの方が若々しく、また色数が豊富なため、色合わせがしやすいのが特徴です。
今回Sさんは当初は結構はっきりとした色合いがお好みだったのですが、最終的にはかなり渋〜く仕上げましたね。
Sさん、ご感想も下さいね!!

(マツケン)さんの仕上がり
マツケンさんはスーツではヘビーユーザー、エトスの靴も買っていただいている方でスタッフは皆頭が上がりません...
で、こちらの特徴は...
裏地は濃紺
お台場仕上げ
お台場周りはストライプに近い青紫のステッチで。
D管止めも青紫の同色でまとまり感を。
○ SHOPMASTER的見解 ○
スーツのご注文はお客様のご希望を伺うのはもちろんですが時としてはお店側も色々ご提案します。
ですからご注文をお受けした担当者のカラーも仕上がりには多少反映されますが、私としてはこの生地ならこの取り合わせが一番好きです。
一見すると全てがブルー系で落ち着いているけれど、よくよく見るとただのブルーではなくてステッチの色はストライプにあわせた青紫。
ここまで気遣えればホンモノです。

Tさんの仕上がり
次はTさんの仕上がり。
こちらは私がご注文をお受けした訳でなく東京店スタッフの司茂氏がお伺いしたご注文です。
こんな感じなところがポイントでした。
お台場なしのシンプルな作り
裏地はココアベージュ
ポイントステッチは
○ SHOPMASTER的見解 ○
ポイントステッチをにしたのは裏地のココアベージュに赤系の色(茶)が入っているためでしょう。
こうして色合わせしていくと本来色としては合いにくい色も不思議とすんなり受け入れられるようになるのが面白いところですね。
でも、この色合わせは私は個人的に好まない色合わせです。
Tさんのご希望や司茂氏の提案が間違っている訳でもなく、こんな所にお客様やご対応したスタッフの性格やカラーが出るんでしょうね。

Yさんの仕上がり
最後はYさん。
Yさんは某広告代理店の社長さんですが、以前スタッフNorth君が怒らせてしまって、以来私がご担当しているお客様です。(最近はNorth君も反省が認められ、評価されつつあります!)
グレーが大好きなYさんでしたので私も思わずこの生地を提案してしまいました。
こんな所が特徴です。
裏地はシルバー(Sさんと一緒)
お台場はなし。Simple is Best
ポイントステッチは鮮やかなブルー
○ SHOPMASTER的見解 ○
Yさんのスーツはお台場仕立てではなかったためD管止めを付けられず、シンプルな仕立てでした。
ですので、ポイントステッチは生地の柄(ストライプ)に近い色にはせず、それより明るめのブルーにしてアクセントをUPさせました。

お台場仕上げ等々を付けるとどうしてもオプション費用が発生してしまうため、コストを抑えたい方はこのポイントステッチの色でアクセントを付けるのが良いでしょう。
シンプルですがお洒落な仕上がりです。



いかがでしたでしょうか?

全く同じ生地を使いながら、意外と仕上がりって変わる物だと思いませんか?
裏地は、『』という文字から主役になれないイメージがありますが、裏地にしてもステッチやD管止め、パイピングにしてもそれぞれが主役になりうる要素を持っていますので是非皆さん注目してみてくださいね。

それではまた。良い夏休みをお過ごし下さ〜い
(次回は季節の変わり目ですので2005年秋冬物のスペシャルセレクションをご紹介します!)