このような会社(グループ)ですが、その中でもオーダースーツのヨシムラとしては次のポリシーで運営しております。
~ ディフィカルトなイージーオーダーを ~
当社でお仕立てしているスーツは、レディーオーダー(既製服)でもなく、仮縫を入れたハンドメイドスーツ(いわゆるフルオーダー)でもありません。※
※:フルオーダーは2018年より受注を休止しております。
次の表はオーダースーツをカテゴリ別に分けた表です。
当社が扱うオーダーは、オーダースーツのカテゴリーの中では、イージーオーダー(EO)と言われる範疇になります。
フルオーダー FO | 1人1人、1着1着型紙から作成し、途中に仮縫を入れ手間隙を掛けて仕立てるスーツ(価格20万円~) |
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イージーオーダー EO | 一定の型紙を用いながらお客様の体型に合わせて補正を加えることでお仕立てする、フルオーダーの縮小版。(価格5-15万円程度) |
パターンオーダー PO | 一定の型紙(パターン)を使うところはイージーオーダーと同じだが、既製服からオーダーを考えたシステムのため、EOより補正箇所が少ないのが特徴。その分、納期が早いなどのメリットもある。(価格3-15万円程度) |
既 製 服 RM | SML表記で大量生産する洋服。海外縫製も多く価格が安い。 |
このイージーオーダー、
これにはバブル崩壊以降の長らく続いたデフレ社会が大きく影響しています。
それは、元々EOはフルオーダーを一定範囲内で企画化、効率化することで、お客様の身体やニーズに合わせることは失わず、それでいてFOより安い価格で仕立てるシステムでした。
しかし、それがデフレ経済の長期化し、安くなければ売れない社会となった結果、スーツ業界全体が安売り競争に突入してしまいました。
90年代で言えばAOKI、青山商事さんや2000年代になってからは29,800円39,800円の2プライス各店が台頭したことを思い起こすと良くお分かりになると思います。
その中で、我々イージーオーダー業界はいかに“楽に”“早く”それでいて“儲かる”かを追求した結果、イージーオーダーという枠組みが言葉通りに“簡単な”楽をするオーダーとなってしまっていたのです。
最新のCAD/CAMを駆使しながら残念なことです。
業界で口に出す人はいませんが、この業界に蔓延している言葉に次のような言葉があります。
『大は小を兼ねる』
『とにかく“お似合いです”と言えば良い』
『間違ったらすっとぼけろ』
1つ目は、お客様は窮屈なことには文句を言うが大きい分には文句を言わない(=だから大きめに作れ!)という意ですし、2つ目は文字通り。
3つ目は何かクレームになりそうになったら「えっ?そんなことは聞いていません。」としらばっくれれば良い。
私は若い頃、他業界(銀行)にいたため、この言葉が世間と乖離しているため大嫌いでした。
そんな考えからスタートしたオーダースーツのヨシムラですから、当社はこの点が他社と違います。
※両コーナーではお客様からの要望がない限り原文を掲載していますし、時として批判的なご意見もそのまま掲載しています。