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ルーズなセットアップの完成

2018年10月5日更新


心地の良い風を肌で感じる度に、もうすっかり秋なんだな~と実感しますね。
皆さん衣替えはもう進んでいますか?!
少しずつ寒くなりこれからがファッションを一番楽しめる季節になってきますね。

さて、前回の『お客様いらっしゃ~い』から大分時間が経ってしまい、季節的には少し前に戻ってしまいますが、『渋くルーズ?!なセットアップ』と題しました、Aさんのスーツが完成しましたのでお披露目いたします。

今回のテーマである、『ラフ&ルーズ』を表現できたのか?!さあ、早速出来上がりをご紹介していこうと思いますが、ここで実は一つトラブルが、、、、

それは、Aさんのスーツが店舗に入荷してきた時に気づき、時すでに遅しで。。。

検品時に何か違和感あるなぁ~と思いながらチェックをしていたのですが、オーダーシートを見たときに、さぁ~っと血の気が引いてしまいました、、、、
私『あれ?!こんな色だっけかな裏地は????あっ、品番が、、、違う。』 そう、読んで字のごとく、裏地の品番の書き間違いで、違う裏地がついてきてしまったのでした(涙)
前回ご紹介時は、『オルタネートストライプ LI-2506 青×ブラウン』と堂々と原稿も書いていたのですが、実はこの品番、ペイズリー柄 パープル×ブルー玉虫色で全然違う、、、
正解はLI-2560でして、0と6を書き間違えてしまったのです。
今回使用した裏地はこちらからご覧いただけますとリンクまで貼って張り切ってご紹介していたのにお恥ずかしい限りです。(涙)(気づいた方いらっしゃいますか?!)

それより、何よりもまず楽しみに待っているAさんに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
直接会ってお渡しの際に謝罪しようと、ひとまずお出来上がりのご連絡を差し上げてAさんがご来店されました。

いらっしゃいませ!とってもいい感じに出来上がったのですが、大変申し訳ございません!!!
私のミスで裏地が全く違うもので出来上がってしまいました。
Aさん いったいどんな感じに出来上がったんですか?!
ストライプが、ペイズリー柄に、、、、
Aさん なるほど~、ん?!でも意外とこの組み合わせいいかも!
生地の雰囲気とマッチしているじゃないですか!むしろこれでも良かったですね。
ひとまずこの裏地でも全然オッケーですよ!
えぇ~、いいんですか?!ありがとうございます!
Aさん ええ。いいですよ!このままこの裏地で着ちゃいますね。
ありがとうございます。(涙)

いったいどんな裏地だったのか、それがこちらです、、、、



全然違いますね(汗)しかし、心優しいAさんにお許しを得たので(涙)、気を取り直してお出来上がりのスーツをお披露目したいと思います!!!

それでは、早速どんどんご紹介していきたいのですが、少し時間も経ちましたので、ここで前回のおさらいということで、生地と仕様を再度ご案内いたします。

アイリッシュリネンブラウン&デザイン

  • ジャケット
    基本デザイン シングル3ツ釦段返り
    衿型 ノッチトラペル 衿幅8cm
    ベント センターベント
    腰ポケット アウトポケット(パッチポケット)
    袖デザイン 4個キッシング 本切羽仕様
    フロントデザイン 総ステッチダーツにも入れる ピックステッチ0.5cm
    仕立て アンコン仕立て
    裏地 胴裏 カルゼブラウンLI-1503
    袖裏 オルタネートストライプ LI-2506 青×ブラウン
    パイングもオルタネートストライプを使用
  • スラックス
    タック ワンタック
    脇ポケット ナナメ ポケット縁にピックステッチ
    ピスポケット 両玉レギュラー
    裾口 ダブル4.5cm
    ベルトループ 有り ループ巾1.5cm ループ7本
    持ち出し 有り三角で長さ6cm
    バックデザイン Vカット付き
    ステッチ ピックステッチを両サイドに入れる

ボリューミーで肉厚な『アイリッシュリネン』『ラフ&ルーズ』で!
さて、一体どんな感じに仕立て上がったのか、早速ご紹介していきたいと思います。

『ラフ&ルーズ』がテーマなジャケット

さて、まずは全体像を見て頂きましょう。写真では少し伝わり辛いかもしれませんが(汗)、(そもそも私の撮った写真が悪いか、、、)
全体的なフィット感は、『ルーズ』を大事にしたかったので少し余裕を入れてあります。
袖もリネンはシワが入り袖が上がってしまうので、若干長めに設定してあります。
それでは今回こだわったポイントをご紹介したいと思います。
※出来上がったばかりなのにやけにシワがあるなと思った方、それはなぜか後ほど分かりますよ。
◇Point-1  カジュアルを意識したデザイン
しっかりとしたセットアップではなく『ラフ&ルーズ』がテーマですから、かっちりとしたスーツデザインではなく、カジュアル感のあるデザインを意識しました。
ステッチを総ステッチにして全体的に立体感を付けるのと、ラペルのステッチを0.5cm中に入れる(スーツの場合はコバ(0.2cm)に入れるのが多いです。)ことによってよりステッチを際立たせています。
カジュアル意識のアウトポケットもマッチしていますね。
段返りの3つボタンは今はまだしっかりと綺麗にロールをしていますが、着ていくにつれて少しずつ緩くなりそうです。
◇Point-2 ルーズな袖
全体像でご覧いただきました袖の長さは、ロールアップをするために長く設定しました。
先程ご説明したリネンの特性(シワの入り)も考慮してもありますが、一番はあえて袖まくりをするために長いのです。
裏地がなかなか映えてるように見えませんか?!(汗)
結果オーライ!とは口が裂けても言えませんが、、、、いい感じですね。
☆『ルーズ』を特に意識したスラックス
今回のテーマの一つ『ルーズ』を意識したサイジング。
ベルトループは付けるけど、あえてベルトをしない、履き方のルーズから、タックを入れてゆったりとした腰回り、裾の長さも長く3クッション?!くらいのルーズさ、これも狙いです。
そしてサイズ感だけでなく、デザインもこだわりましたのでご覧いただきましょう。
◇細かなこだわりを詰め込んだデザイン
ベルトはしないのだけどループは付ける。そして使わないのに、ループをあえて太く(笑)。
ワークパンツとまではいきませんが、ルーズに見せるために普通のスラックスには見えないように工夫をしてみました。 そして、細かいところですが、スラックス脇のポケットですが、通常ミシンステッチのところ、ピックステッチを入れてスラックスの脇の総ステッチに合わせました。
全体にミシンで総ステッチでもカジュアル感が出ていいのですが、ここは繊細なピックステッチで上品さを表現。
スラックスのバックスタイルもVカットを入れて、さらに使わないループもVカットの下に付けてあります。

ざっとご覧いただきましたが、いかがでしたか?!
今回のテーマである『ラフ&ルーズ』を表現したAさんのスーツをご紹介させていただきました。

最初の出来上がりの全体像をご紹介した際、やけに袖周りにシワが、、、、と思った方、お待たせしました。なんでシワシワなのか、実はこんなやり取りがありました。

Aさん スーツの出来上がりいいね~。でもなんかちょっとルーズ感が足りないな。
えっ?!そうですか?全体的に狙い通りな感じかと思うんですけど。
Aさん そうだ!綺麗に仕上がり過ぎてるからいけないんだ、いっそのことシワシワにしてしまおう。
おもむろにジャケットをぐしゃぐしゃにするAさん。
おっ、、、なるほど、味を出すためにって、なんかもったいない気が、、、、。
Aさん いい感じのシワが入ってきた!!!

撮影をする前に実はAさん自らがシワを入れていたんです(笑)出来上がったスーツを 自らシワシワにするなんてなかなか見れない光景でした。(汗)

そんな楽しい試着タイムを終え今回のミスを再度謝罪し次回のお話をさせて頂きました。
次回はカーキ色を狙っているのだとか、、、Aさん、次回も楽しみにしております!!

しかし、今回のお仕立て、裏地の番号を書き間違えるとは。あってはならないミスですね。
前回、人間だからミスはしますとは言いましたが、チェックミスという凡ミスで、ご迷惑をかけてしまいお恥ずかしい限りです。

快くお許しいただいたAさん、本当にありがとうございます。
このことを教訓に反省し、日々邁進していきますのでこれからもどうぞよろしくお願い致します。